研究課題/領域番号 |
11305014
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械工作・生産工学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森 勇蔵 (森 勇藏) 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00029125)
|
研究分担者 |
広瀬 喜久治 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10073892)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
31,470千円 (直接経費: 29,100千円、間接経費: 2,370千円)
2001年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2000年度: 13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
1999年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
|
キーワード | 超純水 / 電解加工 / 水酸イオン / 水素イオン / 触媒反応 / 第一原理分子動力学シミュレーション / シリコン単結晶 / 平坦化加工 / 第一原理分子動力学シュミレーション / 電解加工法 / 超精密超清浄加工法 / 表面酸化膜形成 / 触媒材料 / イオン交換材料 / 超清浄・超精密加工法 |
研究概要 |
電解加工は、NaCl水溶液などの電解液中において、加工物である金属を陽極として通電することにより、陽極金属原子が電解液中に溶出する現象を利用したものである。しかし、この加工法では、アルカリ金属などの電解質イオンによる加工物の汚染が避けられず、電子デバイスなどを対象とした最先端の加工においては使いものにならない。従来、この加工原理は、電解液中に含まれる塩素イオンなどの化学的作用によるものとされていたが、本研究では電解液中のOH^-イオンの化学的作用により加工が行われているという発想のもとに研究を開始し、超純水のみによる電気化学加工が可能であることを実証した。この加工法を実用化すれば、アルカリ金属による加工物の汚染がなく、加工物の物性を損なわない超精密加工が可能となる。本研究で得られた成果をまとめると以下のようである。 (1)超純水中のOH^-イオンの化学的作用のみによる陽極金属の加工現象を実証し、量子力学の第一原理に基づく計算機シミュレーションによっても検証した。 (2)イオン交換材料の触媒作用を利用すれば、超純中の電解電流密度を増加させることができ、これを利用すれば、従来の電解加工法に匹敵する実用加工速度を得ることが可能であることを実証した。 (3)従来の加工物を陽極とする方法では加工できなかったAlやSiにおいても、加工物を陰極とすることによって加工が可能であることを実証し、量子力学の第一原理に基づく計算機シミュレーションによっても検証した。 (4)超純水電解加工システムを用いて、実用化を目指した基礎研究を行った。Cuの平坦化加工実験を行い、表面粗さ10nmの超平坦化面を作製することが可能であることがわかった。 以上の成果から、超純水のみによる電気化学的加工法が、電解液を使用せず廃液の無い、いわゆる環境に優しい実用的加工法として利用可能であることが実証できた。
|