配分額 *注記 |
42,070千円 (直接経費: 40,300千円、間接経費: 1,770千円)
2001年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2000年度: 11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
1999年度: 22,600千円 (直接経費: 22,600千円)
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研究概要 |
本研究は,翼まわりの非定常はく離流れをインターアクティブ能動制御によって抑制することを目的としている.はく離の前兆の検出,これに対応するアクチュエータの作動,流れ場の診断を含むシステムの構築によって実現することを目指している. 本研究の特色は,インターアクティブ制御である.その核心は,流れ場の情報をはく離制御に反映させるところにある.特に,非定常はく離の前兆を捕らえようとする点が独創的である.インターアクティブ制御の概念は,MEMSによる乱流境界層の制御で提出されたものである.しかし,これを非定常はく離流れの制御に適用した研究はない.平成11年度において非定常はく離の前兆の捕捉を行った一適切な前兆信号および前兆信号の発生時点と大規模はく離の発生時点までの余裕時間を求めた.不規則なピッチング運動を行う2次元翼の非定常はく離流れの数値シミュレーションを行い,負圧面上の圧力変動,速度変動,せん断応力変動を調べた.平成12年度においてアクチュエータに要求される特性を明らかにした.はく離の抑制に必要なアクチュエータの特性,とくに発生すべきエネルギー,作動の時定数,作動時間,設置位置などを検討した.平成13年度において非定常はく離のインターアクティブ制御を行った.大規模なはく離が抑制される迎角の範囲,ピッチング速度,注入エネルギなどを明らかにした. 以上の結果,これまでの能動制御よりも注入エネルギーの小さいはく離制御を実現できる可能性を示した.また,非定常はく離の前兆信号の発生機構を明らかにし,その捕捉方法を確立することができた.前兆検出時点から大規模はく離発生までの余裕時間を求め,アクチュエータの時定数,出力エネルギーなどの流体力学的特性を明らかにすることができた.
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