配分額 *注記 |
33,980千円 (直接経費: 32,900千円、間接経費: 1,080千円)
2001年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2000年度: 13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
1999年度: 16,300千円 (直接経費: 16,300千円)
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研究概要 |
本研究の目的は,鉄道車両や自動車等乗り物の快適性と省エネルギー化を同時に実現するために必要な,軽量車体の弾性振動モードの効果的な振動制御法を提供することである。特に,思い切った車体の軽量化によって曲げモード,ねじれモード,曲げねじれモードなどの多数の振動が問題になるので,多数の弾性振動モードをアクティブ振動制御する有効な手段を確立することを意図している。また,軽量化によって運転性能や操縦安定性が損なわれない設計法も重要である. 本研究はそのような軽量化車体の運動と振動の制御,操縦安定性などの総合的な設計法を意図して以下の4つの課題を掲げて分担研究を行った. 1.弾性車体のモデリングと運動と振動の制御の研究 2.車体モデルの実験モード解析と軽量化設計法開発に関する研究 3.鉄道車両・自動車の制御の研究 4.非線形予測制御とその車両運動制御への応用,および操舵支援システムの研究 そこで,研究代表者は低次元化物理モデル作成法を改良した拡張低次元化物理モデル作成法を考案し,弾性車体の振動ばかりでなく運動のシミュレーションと制御ができるようにした。研究分担者らは,柔軟体の振動制御のための最適設計法の研究成果を上げた.また,鉄道車両の運動制御に関して,複合型セルフパワード・アクティブ制御設計法の考案し弾性車体の運動と振動の制御に有効なサスペンション装置の研究成果が挙げられた.さらに,タイヤと路面との接地面の非線形特性を予測した予見制御の運動制御への応用,操縦安定性の向上のための新ステアリングシステムの提案,ドライバーの特性を考慮した操縦支援システムの開発など弾性車体の運動制御に必要な関連技術の研究が進展された. 本来軽量化と乗り心地は相矛盾する要求であったが,本研究の成果はそれを両立した設計が可能にするものである.しかも,省エネルギー化と高速化の両面が達成可能なのでこの分野の発展に与える意義は大きい.この報告書では,関連研究の成果も含めて得られた成果をまとめたものである.
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