研究課題/領域番号 |
11305059
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今中 忠行 京都大学, 工学研究科, 教授 (30029219)
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研究分担者 |
江崎 聡 京都大学, 工学研究科, 助手 (20291429)
跡見 晴幸 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90243047)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
31,100千円 (直接経費: 31,100千円)
2000年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1999年度: 21,100千円 (直接経費: 21,100千円)
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キーワード | Rubisco / 炭酸固定 / 始原菌 / アーキア / カルビン回路 / 超好熱菌 / Pyrococcus / archaea / リブロースビスリン酸カルボキシラーゼ / RuBisCO |
研究概要 |
我々は超好熱始原菌Thermococcus kodakaraensis KOD1株のゲノム上に、Calvin回路の鍵酵素(炭酸固定酵素)であるRibulose 1,5-bisphosphate carboxylase/oxygenase(Rubisco)の遺伝子のhomologue遺伝子の存在することを明らかにした。本遺伝子の組換え型翻訳産物は高いRubisco活性を有し、また、極めてcarboxylase特異的な酵素であることも判明した。また、Tk-Rubisco遺伝子はKOD1株内で転写されており、翻訳産物も確認できた。さらに組換え型酵素に対する特異的抗体を用いてKOD1株内に存在するTk-Rubiscoのsubunit assemblyを解析したところ、Tk-RubiscoがLarge subunitのみから構成され、Small subunitが存在しないことが判った。また透過型電子顕微鏡を用いて、直接Tk-Rubiscoのホロ酵素を観察した結果、Tk-Rubiscoが五角形構造をとっていることが明らかとなった。ゲルろ過による分子量予測と考え併せると、本酵素は2量体を基本とした五角形10量体であることが明らかとなった。さらに、組換え型Tk-Rubiscoの結晶化に成功し、X線解析の結果、2.8Angstromの分解能で本酵素の立体構造を明らかにした。 以上の研究成果より、超好熱始原菌由来Rubiscoは1次構造、4次構造ともに既存のRubiscoと全く異なっていたことから、新規なType III Rubiscoとして世界で認められ、天然界に2種類のRubiscoしか存在しない従来の定説を覆した。
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