研究分担者 |
安田 伸子 (独)農業技術研究機構, 中央農業研究センター・北陸研究センター, 研究員 (00355504)
中島 敏彦 (独)農業技術研究機構, 中央農業研究センター・北陸研究センター, 室長 (70355585)
石井 千津 埼玉大学, 理学部, 助教授 (00114215)
曾根 輝雄 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (00333633)
辻本 雅子 (独)農業技術研究機構, 中央農業研究センター・北陸研究センター, 研究員 (80355586)
犬飼 剛 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (90223239)
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配分額 *注記 |
40,040千円 (直接経費: 37,700千円、間接経費: 2,340千円)
2001年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2000年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1999年度: 22,600千円 (直接経費: 22,600千円)
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研究概要 |
1.非病原性遺伝子の解析 K59に対する病原性変異株が取得できなかったため,既存の愛知旭に対する病原性変異株Ina168m95-1を用い,親株Ina168r95-1とのゲノムDNA多型を検索した.その結果変異株Ina168m95-1に特異的に欠失したDNA断片PM01を得た.PM01と非病原性遺伝子Avr-piaは強く連鎖していることが示された.PM01の周辺領域を含む,3つのコスミドクローンを用いて変異株を形質転換したところ1つのクローンでその変異が相補され,Avr-piaが含まれていることが示唆された. 一方,交配可能な2つのイネ菌株を用い交配後代菌の病原性の分離を調べた.その結果,イネ品種「石狩白毛」に対して非病原性を示す菌株と病原性を示す菌株の比は1:1に適合し,「石狩白毛」に対する非病原性は1個の遺伝子により支配されていることが明らかとなった。同様にして,イネ品種「八反3号」に対する非病原性遺伝子も同定した.RFLP解析、RAPD分析をすることにより、イネ品種分子マーカーを選抜し,染色体地図上にマッピングした.イネ品種「八反3号」に対する非病原性遺伝子Avr-Hattan3近傍の物理地図を作製するため,Avr-Hattan3と密接に連鎖するマーカーを用いて,いもち病菌のBACライブラリーを選抜し,約600kbにわたるBACコンティグを作成した. 2.組換えに関する遺伝子の解析 Degenerate PCR法を用いて,いもち病菌のRad50,Rad52,Rad54,mre11のいもち病菌ホモログのクローニングを行い,さらに上記のゲノムライブラリーより,全長のRad52,Rad54,Mre11遺伝子を含むクローンを得た.これらの塩基配列を解析したところ,アカパンカビの相同遺伝子と高い相同性を示した.これらの遺伝子をそれぞれRhm52,Rhm54,Mhm11と命名した.これらのクローンを用いてアカパンカビの相同遺伝子の変異株を形質転換したところ,Rhm52,Rhm54遺伝子はその変異を相補し,ホモログであることが確認された.このうちRhm54遺伝子については,MMS処理によりその転写が誘導されることが確認された.
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