研究課題/領域番号 |
11307007
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
|
研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
徳永 力雄 関西医科大学, 医学部, 教授 (40121959)
|
研究分担者 |
圓藤 陽子 (園藤 陽子) 関西医科大学, 医学部, 講師 (50193438)
河野 比良夫 関西医科大学, 医学部, 講師 (30148522)
古川 高子 関西医科大学, 医学部, 講師 (00221557)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
28,390千円 (直接経費: 25,900千円、間接経費: 2,490千円)
2002年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2001年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2000年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1999年度: 11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
|
キーワード | 内分泌撹乱化学物質 / 生殖毒性 / エストロゲン / 内分泌撹乱物質 |
研究概要 |
胎児への胎生期暴露により生殖器の発生異常、生殖能力の低下等の影響及ぼす可能性のある内分泌攪乱化学物質として、工業製品などに使用されている人工化学物質の他に、一連の天然化学物質が指摘されている。その代表的な物質が植物エストロゲンである。本研究においては、食品中に含まれる植物エストロゲンの内分泌攪乱作用を予測するための基礎的な知見を得ることを目的として、種々の動物細胞および酵母を用いたエストロゲン転写活性測定系における、植物エストロゲンのエストロゲン活性の検索を試み、さらに内在性のエストロゲンとの間の相互作用に関して検討を加えた。その結果(1)ブドウ果皮等に含まれる植物エストロゲンであるレスベラトロールはMCF-7細胞ではエストラジオールの場合よりも高い最大活性を示す「スーパーアゴニスト」である一方、他の細胞では部分的なアゴニスト活性しか示さず、またエストロゲンとの相互作用についても、用いた測定系によって異なった挙動が観察された。それに対して(2)柑橘類に含まれる植物エストロゲンであるナリンゲニンは用いたどの測定系においても、エストロゲンとの間に相加作用が観察された。(3)ビールの原料であるホップおよび市販のハーブティーの抽出液について、エストロゲン活性を示す植物エストロゲンを含む成分の検索を試み、ホップおよびカンゾウにエストロゲン活性を示す成分が含まれることが示された。これらの結果から、植物エストロゲンのエストロゲン活性およびエストロゲンとの相互作用は、用いた測定系の様々な条件によって異なった挙動を示す場合があることが明らかになった。今後は、従来の測定系によるin vitroでの植物エストロゲンの活性測定の問題点を克服した、新たな測定系の開発に取り組まねばならない。
|