研究課題/領域番号 |
11307008
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
勝又 義直 名古屋大学, 医学部, 教授 (30109326)
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研究分担者 |
伊東 研祐 名古屋大学, 法学部, 教授 (00107492)
打樋 利英子 名古屋大学, 医学部, 助手 (20223571)
山本 敏充 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50260592)
ぬで島 次郎 三菱化学生命科学研究所, 社会生命科学研究室, 主任研究員
尾畑 伸明 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 助教授 (10169360)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
37,600千円 (直接経費: 37,600千円)
2000年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
1999年度: 29,200千円 (直接経費: 29,200千円)
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キーワード | 親子鑑定 / データベース / ガイドライン / STR |
研究概要 |
本研究の最初の成果として挙げられるのは日本法医学会親子鑑定に関するワーキンググループでまとめた「親子鑑定に関する指針」である。研究代表者を座長とし、研究分担者の協力のもとで同ワーキンググループは上記指針をまとめた。この指針は、我が国における親子鑑定の初めての包括的指針となった。そして、検査手技のみでなく、資料採取、保管、鑑定書のまとめ方のほか、倫理指針もまとめられた。また、ハーディ・ワインベルグ検定の手法を検証し、homozygosity test,likelihood ratio test,exact testを推奨すると共に、キットで用いられている一般的なSTRローカスの日本人における信頼性の高いデータベースを提示した。さらに、追加検査の必要性に備え、識別能力の高い新しいSTRローカスを用い新しいmultiplex systemをつくった。実際の鑑定例については、唾液資料、毛髪資料、歯ブラシ付着細胞等の資料の詳細な研究を行い、利用可能な資料の限界を拡げた。また、究極の検査法といわれるminisatelite variant repeat(MVR)-PCRを親子鑑定へ応用する試みも行なった。他方、多くのSTRローカスを用いるようになって、無視できなくなってきた突然変異の対応についても検討し、キットで用いられているシステムの突然変異率を推定した。この推定値を確率計算に算入することで、より信頼性の高い親子鑑定システムとすることができる。本研究により、我が国における親子鑑定の信頼性の高いシステムはほぼ確立されたと考える。今後は親子鑑定についての法廷や社会の認識を高めていく努力が必要と考える。
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