研究課題/領域番号 |
11307009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森本 幾夫 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30119028)
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研究分担者 |
河崎 寛 東京大学, 医科学研究所, 助手 (80280957)
細野 治 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50190210)
田中 廣壽 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00171794)
渡辺 すみ子 東京大学, 医科学研究所, 助手 (60240735)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
36,600千円 (直接経費: 36,600千円)
2000年度: 10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
1999年度: 26,300千円 (直接経費: 26,300千円)
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キーワード | 前駆B細胞 / インテグリンα1 / β1 / Extracellular signal-regulated Kinase(ERK) / p27^<kipl> / ストローマル細胞 / p27^<ldpl> / CD29 / VLA / インテグリン / Cas-L分子 / T細胞共刺激 / T細胞遊走 / チロシンリン酸化 |
研究概要 |
骨髄ストローマル細胞への接着は、B細胞の前駆細胞の増殖や発達に重要である。しかし前駆B細胞の増殖を容易にする接着についての分子機序は明らかでない。本研究はこのストローマル細胞とB細胞前駆細胞の相互作用を研究することを目的とした。 B細胞前駆細胞(Reh)及びヒト骨髄ストローマル細胞株(KM102)を用いた。細胞周期の解析はFlow Cytometryで行った。サイクリン依存性kinase(cdk)やp27^<kipl>の発現レベルはウエスタンブロット及び免疫沈降法で行った。 KM102及び正常ストローマル細胞に接着することにより前駆B細胞のReh細胞の増殖が促進した。β1インテグリン抗体及びα5抗体処理により増殖促進は抑制されたがα4やICAM-1の抗体では抑制されなかった。さらにストローマル細胞への接着により、G1の細胞周期の短縮、cdk2活性の増加、cdk inhibitorであるp27蛋白の退化、p27^<kipl>蛋白の発現低下が認められた。固相化抗体のα5クロスリンクによりERK-2 kinaseのリン酸化の増加、cdk2活性の増加、p27^<kipl>蛋白のレベルの低下、前駆B細胞の増殖が認められ、さらにERK inhibitorであるPD98059の処理によりこの増殖は抑制された。 インテグリンのα5β1由来ストローマル細胞との接着はERK-2の活性化を通じてB細胞前駆細胞の増殖を促進し、またこの結果cdk2活性の誘導や、p27^<kipl>の退化を含む細胞周期機構を修飾することが明らかになった。
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