研究課題/領域番号 |
11307021
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
桑野 博行 群馬大学, 医学部, 教授 (90186560)
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研究分担者 |
志村 龍男 群馬大学, 医学部, 助手 (00282393)
加藤 広行 群馬大学, 医学部, 講師 (70224532)
浅尾 高行 群馬大学, 医学部, 助教授 (40212469)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
33,800千円 (直接経費: 32,000千円、間接経費: 1,800千円)
2001年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2000年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1999年度: 20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
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キーワード | 消化器癌 / mice metastatic model / oncogenesis / co-culture / epigenetic / alypical change / p53 / gap junction / コネキシン / 癌関連遺伝子 / RT-PCR / HLA-DR |
研究概要 |
1.マウス直腸癌モデルの確立 消化器癌のin vivoにおける評価をするにあたり、その所属リンパ節転移を評価する適切なモデルは今まで確立していなかった。こと原発巣を観察しながらリンパ節転移を評価する方法は未だ存在しない。直腸癌のリンパ節転移モデルを確立しその評価を行った。6〜8週令の雌ヌードマウスを用いて膣直腸間をクリップ止血切開し、直腸を展開した上でヒト腫瘍細胞Cell Lineを接種した。原発巣の腫瘍の大きさと転移リンパ節の評価を行った。すべての細胞株で直腸に腫瘍形成し引き続いて腹部大動脈リンパ節に転移巣を形成し、病理学的に確認した。この方法を用いて経口坑腫瘍薬UFTの評価をし得た。UFT投与マウスはコントロール群と比較して原発層の腫瘍増殖が遅く腹部大動脈リンパ節転移を認めなかった。 2.in vivoにおける癌細胞と正常細胞とのcell to cell interaction 腫瘍細胞と正常細胞の細胞間作用について検討する目的で、マウスの直腸癌モデルを用いてヒト腫瘍細胞とマウスの直腸粘膜のinteractionを検討する。 正常肝細胞と癌細胞を持続的に接触させるためにマウスの直腸粘膜下に癌細胞を直接注入する実験系を開発した。この方法は長時間にわたり、正常粘膜と接種した癌細胞が接触するため、正常上皮に及ぼす癌細胞の影響を検討できる。接種後経時的に直腸病変部を切除し組織学的に正常粘膜を観察すると、一部の直腸粘膜に細胞異型および組織学的な異型を認めた。この異型上皮は粘膜筋板を超えて浸潤するものもあり、この異型細胞にはp53蛋白の蓄積が確認された。この現象が起こる頻度は接種する癌細胞の種類により異なっており、癌細胞を超音波粉砕した成分を粘膜下に注入しても異型細胞は発生せず、生細胞が粘膜組織と接触することが必須と考えられた。今後は、この現象のメカニズムの解明とともに細胞間接触によるepigeneticな変化を追及していきたい。
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