研究課題/領域番号 |
11307030
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北村 唯一 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (70010551)
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研究分担者 |
高原 史郎 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (70179547)
奥山 明彦 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20093388)
堀江 重郎 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40190243)
野々村 祝夫 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (30263263)
北村 雅哉 大阪大学, 医学部・附属病院, 助手 (70273688)
饗場 篤 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (20271116)
保坂 義雄 東京大学, 医学部・付属病院分院, 助教授 (70133080)
北村 義浩 国立感染症研究所, 室長(研究職)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,830千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 1,830千円)
2001年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2000年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | 樹状細胞 / 遺伝子治療 / HGF / 泌尿器癌 / アデノウイルス |
研究概要 |
本研究では遺伝子治療の臨床応用に関する問題をシュミレートし、かつ泌尿器科癌に対する新しい遺伝子治療の開発を目的とするこのために実験動物個体に対する遺伝子治療実験および、樹状細胞にたいする腫瘍特異的免疫誘導についての研究を行った。 1.樹状細胞(dendritic cell)による細胞治療が遺伝子治療を補完する意味で近年注目されている。われわれは、転移巣を持つ腎細胞がん患者に対し患者の樹状細胞にin vitroで腫瘍抽出タンパクをパルスし患者体内に戻す治療を平成12年度に4例について実施し、患者における免疫モニタリングの追跡を行った。治療効果は最終的には全例PDであった。経過中に腫瘍縮小効果は認められなかった。しかし、平均3.6ヶ月、SDが続いた。有害事象はほとんど認められなかった。症例1では治療後3か月後のCT画像において肺転移が一部その陰影が薄くなっている。今回の転移性腎細胞癌に対する樹状細胞による免疫治療は本邦では始めての試みであり、安全性に関しては慎重に検討し、Phase I試験として、安全性を確認することができた。治療効果については、樹状細胞の調整法、抗原の感作の時期と量、投与細胞数など数多くの治療パラメーターが存在し、まだその成績を評価する段階ではない。しかし、未成熟の樹状細胞細胞を使用することで免疫寛容が起こり癌が急速に進展する事態は生じなかったことは評価できる。また臨床応用には、現在の細胞調整法は極めてlabor-intensiveであり、より簡便、安全な方法の開発が、phase III試験には必要であろうと思われた 2.ラット虚血腎モデルにHGF遺伝子を導入することにより、虚血による臓器障害を軽減できるか検討した。HGF導入群では虚血によるアポトーシスの減少が見られた。このモデルは将来的に移植腎の虚血による腎障害に対する遺伝子治療モデルとなりうる。
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