研究課題/領域番号 |
11307048
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
上田 実 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00151803)
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研究分担者 |
岡崎 泰宏 (岡崎 恭宏) 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 助手 (60313996)
畠 賢一郎 名古屋大学, 医学部, 助教授 (80293710)
水谷 英樹 (水谷 秀樹) 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (30167663)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
38,230千円 (直接経費: 37,000千円、間接経費: 1,230千円)
2001年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2000年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1999年度: 28,900千円 (直接経費: 28,900千円)
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キーワード | 培養骨 / ティッシュエンジニアリング / 骨髄細胞 / 担体 / 骨形成 / 組織再生 / 培養 |
研究概要 |
近年、組織工学的研究の進歩により、骨髄液から分離した未分化間葉系幹細胞(MSC s)を用いた培養骨を作製する技術が確立され、形態学的特性の多くが明らかとなった。一般に組織工学的手法では細胞、細胞増殖の足場となるマトリックスおよび増殖因子の3つの存在が重要であるといわれている。本研究では、細胞には多分化能を持ち増殖能にも優れ、大量に増やせるという利点を兼ね備えたMSC sを、マトリックスには、セラミックス、吸収性コラーゲンを使用した。また、増殖因子には、rhBMP-2、多血小板血漿を使用することを考慮した。以上による培養骨の臨床的有用性を検討するため、1)マトリックスの開発、2)in vivoでの骨形成の検討、3)継代による骨形成効率を抑制する培養方法、条件、そして大量培養方法を確立する、4)骨形成因子を併用し骨形成効率を向上する方法を確立する、5)ヒトでの臨床応用にそくした検討を行う、以上5項目について検討を行った。 マトリックスには、非吸収性のHAと吸収性のβ-TCPの比較検討を行い、β-TCPが組織再生の足場としてin vivoにおいても有効に機能したことが示唆された。吸収性コラーゲンでは、rhBMP-2と併用することで、ウサギ上顎洞底挙上モデルにおいて、自家骨と同程度の骨形成を確認できた。また,多血小板血漿を応用することで骨形成能を向上することができる可能性が示唆された.骨形成能の評価には、生化学的検討,組織学的検討が多く行われているが、三次元的評価は行われていないのが実状である。今回上記評価では得られない骨梁の微細構造についてマイクロCTを用いて臨床検体を観察することができた。 今後、培養ヒト骨髄細胞を用いた骨形成技術の臨床応用に向けて、顎骨や歯周組織など複雑な形態を呈している部位に対し形態付与性、賦形成などの操作性の向上を図るべく検討を加えていく予定である。
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