研究課題/領域番号 |
11308035
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安藤 譲二 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20159528)
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研究分担者 |
神谷 瞭 日本大学, グローバルビジネス研究科, 教授 (50014072)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
27,900千円 (直接経費: 27,900千円)
2000年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1999年度: 20,900千円 (直接経費: 20,900千円)
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キーワード | 内皮細胞 / 細胞内情報伝達 / カルシウム・シグナリング / プリノセプター / 機械受容チャネル / カルシウム・イオンチャネル / アデノシン3リン酸 / 流れずり応力 / 血行力学因子 / 遺伝子 / 転写因子 / チロシンキナーゼ / FAK |
研究概要 |
血流に起因する流れずり応力が血管内皮細胞に作用すると形態、機能および遺伝子発現が変化する。このことは内皮細胞に流れずり応力を感知する機能が存在することを示唆しているが、そのセンサー分子及び流れずり応力情報の細胞内部への伝達機構は未だ明らかにされていない。そこで本研究ではCa^<2+>を介した流れずり応力の情報伝達に関わる分子機構を明らかにする目的で、ATP受容性カチオンチャネルであるP2Xレセプターに着目し、その役割を検討した。その結果、血管内皮細胞ではP2Xレセプターのサブタイプの中でP2X4が優勢的に発現していることが確認された。内皮細胞に比較的低い濃度(250nM)のATPの存在下で流れずり応力を作用させると、その強さに依存した細胞内Ca^<2+>濃度が上昇する反応が生じた。内皮細胞のP2X4の発現をアンチセンス・オリゴでノックアウトすると、このずり応力依存性Ca^<2+>流入反応は著明に抑制され、また、P2X4遺伝子を導入し、過剰発現させたHEK293細胞ではwild typeで見られないずり応力依存性Ca^<2+>流入反応が生じた。以上の結果から、P2X4レセプターは直接的、あるいは間接的に、流れずり応力の情報をCa^<2+>シグナリングを介して細胞内部に伝達する"トランスデューサー"として働いている可能性が示された。
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