研究課題/領域番号 |
11355003
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小林 光 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (90195800)
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研究分担者 |
戸所 義博 松下電器産業, 半導体事業部企画部, 主幹研究員
米田 健司 松下電器産業プロセス開発センター, 主任研究員
高橋 昌男 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00188054)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
32,580千円 (直接経費: 31,800千円、間接経費: 780千円)
2001年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2000年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
1999年度: 19,700千円 (直接経費: 19,700千円)
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キーワード | シリコン / SiO_2 / シアン処理 / 白金処理 / MOS / 界面準位 / リーク電流 / 低速電子衝撃法 / 欠陥準位 / Si-CN結合 / 白金触媒 |
研究概要 |
LSIの最も重要な基本構造である金属-酸化物-半導体(MOS)構造の電気特性を向上させることを目的として、以下の新規プロセスを開発した。 1)シアン処理によるSi/SiO_2界面に存在する界面準位の消滅、 2)化学的手法を用いたSiO_2膜の低温創製、 3)低速電子衝撃プラズマを用いたシリコンオキシナイトライド膜の低温創製。 1)では、Si/SiO_2構造をKCN溶液に浸漬するシアン処理によって、シアノイオンがシリコンダングリングボンドと選択的に反応して界面準位が消滅することを見出した。シアン処理の結果形成されるSi-CN結合は4.5eVの高い結合エネルギーを持ち、800℃での高温加熱や放射線照射に対して安定であることが分かった。クラウンエーテル(C_2H_<24>O_6)をKCN溶液に混入することによってK^+イオンによる汚染を完全に防止することに成功した。シアン処理によって界面準位が消滅する結果、<Al/〜2nmSiO_2/Si(100)>MOSダイオードのリーク電流密度が大幅に低減した。 2)では、白金の触媒作用を用いて300℃の低温でSiO_2膜を作成することに成功した。また、2nm以下の極薄SiO_2/Si構造上に白金薄膜を堆積し、その後酸素中300℃程度で加熱する白金処理によってリーク電流密度を〜1/200にまで減少させることに成功した。白金の触媒作用によってO^-イオンがSiO_2膜中に注入され、欠陥準位が消滅すると共にSiO_2膜厚が均一になることによってリーク電流密度が低減したと結論した。また、過塩素酸を用いてSi-MOSとSiC-MOS構造を約200℃の低温で作成する方法を開発した。この方法で作成したMOSダイオードの界面準位は水素処理無しでも低くすることができることを見出した。 3)では、低速電子衝撃法によって作成した窒素プラズマを用いてSiO_2膜を窒化することによって、室温から450℃程度の低温でシリコンオキシナイトライド膜の形成が可能であることを見出した。さらに2)の白金処理を用いてシリコンオキシナイトライド膜中のプラズマダメージを除去することが可能であることを見出した。
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