研究分担者 |
佐藤 康元 日本学術振興会, 大学院・工学研究科, 特別研究員
玉川 欣治 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30005368)
佐藤 源之 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (40178778)
嵯峨 毅 (株)サイエンティア, 研究開発グループ, 研究員(研究職)
MINKOV DORIAN 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30291264)
中里 俊晴 株式会社 サイエンティア 研究開発グループ, グループリーダー(研究職)
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配分額 *注記 |
29,580千円 (直接経費: 28,200千円、間接経費: 1,380千円)
2001年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2000年度: 11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
1999年度: 11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
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研究概要 |
試験片に対して交流電流を印加し,き裂周辺において生じる印加電流経路の変化による電磁場の変化を微小アンテナ(ダイポールアンテナ,ループアンテナ)を用いて非接触で計測する,新しい非接触型の遠隔電磁波探傷システムを開発した. 高周波電流を誘導する誘導線を検査対象に添付し,微小アンテナを周辺でスキャンする方法(分離型探触子)により,検出感度向上のための各種パラメータ設定の指針を得るために一連の計測を実施した結果以下の知見を得た. (1)周波数,電流を印加する誘導線,試験片長さ等に依存する定在波が発生するため,この影響を低減する周波数が存在する. (2)今回の研究範囲内では,リフトオフ10.5mmの場合でも深さ1mmの欠陥の検出が可能であり,遠隔探傷法として有望である. (3)微小ダイポールアンテナ長さ,直径の最適化を検討し,長さ15mm,直径0.26mmの組み合わせを用いて,研究開始当初と比較して検出感度を約30%向上させることができた. (4)微小ループアンテナのループ直径の検討を行い,研究開始当初と比較して検出感度を約2.3倍向上できた. (5)深さ5.5mmの疲労き裂に関して,微小ループアンテナの検出感度は微小ダイポールアンテナの約2.6倍高い. 以上の結果を踏まえて,アンテナ-誘導線-体型探触子を開発した. (6)一体型探触子により,強磁性体および常磁性体に導入された疲労き裂の検出がが可能である. (7)疲労き裂形状計測のためにき裂周辺の面探傷を実施した結果,開発した一体型探触子による信号は左右対称のき裂に対して非対称の分布を示したが,アンテナに対して誘導線を対象に2本配置することで対称な信号分布が得られると考えられる. (8)材質に関わらずき裂の検出が可能な新しい完全非接触非破壊探傷法を開発した.
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