研究課題/領域番号 |
11355034
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
工業分析化学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森下 富士夫 (2001) 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30026281)
岡崎 敏 (1999-2000) 京都大学, 工学研究科, 教授 (40025383)
|
研究分担者 |
小山 宗孝 京都大学, 国際融合創造センター, 助教授 (90221861)
長村 俊彦 (株)ユニソク, 科学機器開発研究所, 所長(研究職)
岡崎 敏 福井大学, 工学部, 教授 (40025383)
ミケレット ルジェロ 京都大学, 工学研究科, 助手 (90314244)
森下 富士夫 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30026281)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
27,540千円 (直接経費: 27,000千円、間接経費: 540千円)
2001年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2000年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1999年度: 20,900千円 (直接経費: 20,900千円)
|
キーワード | 近接場パルス励起ナノスケール表面元素分析法 / 真空紫外光電子分光法 / 走査型近接場光学顕微鏡 / キャピラリープローブ / 円筒型エネルギー分析器 / チャンネルトロン電子増倍管 / 電子振動型ヘリウム放電管 / パラジウム蒸着シリコン結晶 / 近接場パルス励起分光分析法 / ナノスケール表面元素分析装置 / 表面ナノキャラクタリゼーション / 二段収束円筒型エネルギー分析計 / 極真空紫外光電子分光法 / 作動排気型電子振動型He光源 / 二次元元素組成マッピング / 走査型レーザTOF二次元表面質量分析計 / 近接場パルス励起分光法 / 二段収束円筒鏡型エネルギー分析器 / 差動排気型電子振動型He光源 / ナノピペット型光学探針 / パラジウムシリサイド表面の電子構造分析 / エネルギーアナライザー / TOF-質量分析計 / 近接場パルス励起レーザ / シリコンウエハー |
研究概要 |
材料表面の超ミクロ局所場での化学組成、化学構造、化学状態の精確な解析は、材料の物性や機能発現機構を解明し、得られた物理、化学情報を基づいてさらに高度な機能性制御法を開拓し、新規高機能材料の開発を推進していく上で不可欠である。 本研究では、表面の電子状態の分析法として有効と考えられる真空紫外光電子分光法((Ultraviolet Photoelectoron Spectroscopy : UPS)に着目し、さらに、走査型近接場光学顕微鏡キャピラリプローブにより誘起される近接場光を励起光源として用いることにより、表面形状計測に対応したナノ局所領域の表面電子状態の解明を可能とする、近接場励起光電子分光表面元素分析法の開発を行った。近接場光により得られるスポット径は波長に依存せず、プローブ開口径に依存するので、微小開口キャピラリー内に光を導入し、先端に生じた近接場光を励起光として用いれば、試料表面の極局所領域のみを励起することが可能となるはずである。まず、基礎検討用UPS装置を設計、構築して近接場パルス励起光電子分光分析法の開発に必要な種々の装置上の基礎検討を行った。キャピラリー導光路の最適作成法を確立し、本装置で採用した円筒鏡型エネルギー分析器の分光特性と検出器に採用したチャンネルトロン電子増倍管の増幅特性を調べて最適化を行った。次に、励起光源について検討した。高真空装置内への接続という観点から、低ヘリウム圧で安定に放電する電子振動型の放電管を選択し、製作した。放電管の作動条件を確立した後、ヘリウムガス圧と発光強度の関係など放電管特性を確認した。本法の応用として、金蒸着試料から光電子スペクトルを観測し、仕事関数を決定した。また、シリコン基板上にパラジウム蒸着した試料を用いてUPS測定を行い、処理条件による表面状態の変化を解析した。 今後の課題として、信号強度の増大が重要あることがわかった。さらに高効率で励起光を集光する方法;例えば、キャピラリ内部に反射率の高い金属コーティングを施し、かつ回転楕円体のような形状にして集光機能を持たせる、あるいは、励起光源としてX線の利用などの検討を行っている。
|