研究課題/領域番号 |
11356010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物資源科学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
鈴木 創三 東京農工大学, 農学部, 助教授 (30137898)
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研究分担者 |
加藤 誠 東京農工大学, 農学部, 教授 (50015096)
黒川 勇三 東京農工大学, 農学部, 助手 (00234592)
松村 昭治 東京農工大学, 農学部, 助教授 (20107171)
田中 治夫 東京農工大学, 農学部, 助手 (20236615)
島田 順 東京農工大学, 農学部, 助教授 (00015124)
東城 清秀 東京農工大学, 農学部, 助教授 (40155495)
鎌田 寿彦 東京農工大学, 農学部, 助教授 (70015121)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
33,940千円 (直接経費: 32,200千円、間接経費: 1,740千円)
2001年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2000年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1999年度: 20,100千円 (直接経費: 20,100千円)
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キーワード | 畜舎 / 糞尿処理 / 脱臭 / 堆肥化 / 水質汚染 / 草地 / 土壌溶液 / 太陽エネルギー / 土壌脱臭 |
研究概要 |
1.本研究は畜舎および堆肥盤等の畜産施設から発生する臭気、糞尿等を、太陽エネルギーを用いた省エネ脱臭堆肥化畜舎および草地土壌生態系を用いて肥料成分として有効に利用し、周辺の社会および自然生態系と調和した「臭くない、水を汚さない畜産」を低コストで実現しようとするものである。 2.平成13年度の成果の概要は以下のとおりである。 1)太陽・風力ハイブリッド発電量は畜舎システムの運転に必要な電力の平均15%で、風力の割合は約30%であった。2)牛舎内のアンモニアガス濃度は密閉処理前には1ppm前後であったが、密閉後は場所によっては19ppmにまで上昇した。3)牛舎内外の臭気発生源から採取した空気中には酪酸等の臭気成分が認められたが、土壌脱臭槽上のものは他の地点と組成が異なっていた。このことから、土壌中で吸着・分解される臭気成分には特異性があると推察した。4)土壌脱臭槽中の空気の通過に伴うガス吸着の基礎的な問題を検討するために、砂および黒ボク土壌を用いた非定常透気モデル試験を開始した。5)牛床や水飲み場等は、当初3頭の肥育牛に対して設計したが、牛の増体量が大きく2頭程度での飼育が適切と考えられた。6)堆肥化装置により製造された堆肥を散布した草地の牧草生育、土壌の諸性質の変化について検討する圃場試験を開始した。7)堆肥散布草地の牧草生育は地上部の茎葉の収量については堆肥区、化学肥料区および堆肥+化学肥料区の3者の有意差は認め難かったが、地下の根の量は化学肥料区<堆肥+化学肥料区<堆肥区の順に増加した。8)堆肥散布草地の土壌動物のうち、自活性線虫は堆肥区で著しく増加した。また、施肥によってダニ・トビムシ類は減少したが、その減少量は化学肥料区のほうが堆肥区より大きかった。9)FM津久井および周辺の土壌水分のモニタリングを2年間行った結果、(1)下層の土壌ほど硝酸イオン、硫酸イオン濃度は高くなり、pHは高くなった。土壌の水分が下方に浸透する作用により表層土壌中の硫酸イオン、カルシウムイオンは下層に運ばれると推察した。(2)肥料中のアンモニウムイオンおよび大気降下物中の窒素によって表層土壌に富化されたアンモニウムイオンは、硝酸化成菌により硝酸に変わり土壌を酸性化するメカニズムを推察した。(3)硫酸イオンの濃度増加には施肥が寄与していると推察した。
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