研究課題/領域番号 |
11357003
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
白井 俊一 順天堂大学, 医学部, 教授 (30115860)
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研究分担者 |
浜野 慶朋 (濱野 慶朋) 順天堂大学, 医学部, 助手 (10281354)
姜 奕 順天堂大学, 医学部, 助手 (50276466)
広瀬 幸子 順天堂大学, 医学部, 助教授 (00127127)
西村 裕之 桐蔭学園横浜大学, 工学部, 教授 (60189313)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
24,400千円 (直接経費: 22,300千円、間接経費: 2,100千円)
2001年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2000年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1999年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
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キーワード | 自己免疫 / 全身性エリテマトーデス / SLE / ゲノム解析 / 多遺伝子病 / 多因子病 / 疾患感受性 / 素因 / B細胞活性化 / Fe受容体IIB遺伝子 / IgG遺伝子制御領域多型 / 自己免疫疾患 / 高IgG抗体応答 / 疾患感受性遺伝子 / 抗リン脂質抗体症候群 / 高IgG血症 / IgFc受容体IIB遺伝子 / 遺伝子統御領域多型 / 組織プラスミノーゲンアクチベーター遺伝子 |
研究概要 |
自己免疫疾患は多遺伝子疾患なので、各感受性遺伝子を同定することが疾患の発症機構を明らかにする鍵となる。しかし、関与する遺伝子が全ゲノム中に多数分布しているうえ、その遺伝様式が極めて複雑なためにヒトの自己免疫疾患では各遺伝子の同定はきわめて困難な状況にある。我々はモデル系から得られた情報をヒト疾患の遺伝解析に役立てるべく、自己免疫疾患を自然発症するNZB,(NZB×NZW)Flマウスモデル系を用いて、遺伝的交配実験やcongenic系、transgenic系の樹立により、全ゲノム中の感受性遺伝子や修飾遺伝子の数、染色体座位、候補遺伝子の検索、また、遺伝子座位から推定される候補遺伝子の多型、多型に基ずく表現型の違い、また、その表現型の違いに由来する機能異常、遺伝子間相互作用の解析を行い、自己免疫疾患の複雑な遺伝様式の解明と遺伝的因子の同定を試みてきた。その結果、1)多遺伝子疾患には感受性遺伝子に加えてこれらの働きを増強したり、抑制的に働く修飾遺伝子が存在すること;2)疾患の発症はこれら多くの遺伝子群の相互作用によるが、この相互作用にnegativeやpositiveに働くepistatic interactionがあること;3)異なる自己免疫病態の多くが異なる遺伝支配を受けていること;4)また逆に、同じ病的形質が異なる遺伝子に支配されていることがあること、などがヒトの自己免疫疾患の遺伝解析を難しくしていることが明らかとなった。これらの諸点を踏まえ、モデル系で自己反応性リンパ球の発生、クローン増殖、分化、成熟の各相に関わる遺伝支配を調べたところ、各相が異なる遺伝的コントロールの基にあることを発見するとともに、有力な候補多型遺伝子を発見した。これらの多くは免疫関連分子の受容体をコードする遺伝子で、機能的多型はリガンド結合細胞外ドメイン、シグナル伝達に関与する細胞内ドメイン、分子の発現を調節する統御領域などに存在することを発見した。
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