研究分担者 |
川上 泰雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60234027)
深代 千之 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50181235)
金久 博昭 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50161188)
織田 龍夫 アロカ株式会社, 超音波開発部, 主任(研究職)
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配分額 *注記 |
27,800千円 (直接経費: 25,700千円、間接経費: 2,100千円)
2001年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2000年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1999年度: 11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
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研究概要 |
本研究の目的は,ヒト生体における筋特性(筋線維組成,筋形状,神経系の興奮水準)を非侵襲的に評価する為のシステムを構築する事である.本研究により開発した超音波断層法を用いる事により,ヒト生体での運動中の筋線維及び腱組織の動態がリアルタイムで計測できるようになった.さらに,この方法と,電気刺激法とを組み合わせることにより協働筋群間の収縮特性が明らかになった.これらの方法を用いて垂直とび動作,自転車駆動動作及び歩行動作中の腓腹筋内側頭の筋線維と腱組織の動態を明らかにした結果,関節が動く場合,SSC動作(短縮-伸長サイクル動作)中にも,筋線維の短縮は殆ど見られず,ほぼ一定の筋線維長で張力を発生していることが明らかになった.この事は,これらの身体運動中に筋線維は等尺性収縮を行っていることを示しており,この事は,張力発生に有利な条件で力を発生することが出来ることを意味している.一方,この間に腱組織が伸長-短縮することがみられ,腱組織の伸長中に弾性エネルギーが蓄えられ,その後急激に放出されることにより高いパワー発揮が生じることが明らかになった.結論として,本研究により開発された評価システムを用いる事により,筋線維は張力発揮に有利な状態で活動することが出来,それは弾性体である腱組織によるものであることが明らかになった.
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