研究課題/領域番号 |
11410034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
西田 ひろ子 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (00218166)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 異文化間コミュニケーション / コミュニケーション摩擦 / 日本人の文化的企業行動 / 中国人の文化的企業行動 / 企業行動ルール / 分化スキーマ / 手続きスキーマ / 情動スキーマ / 文化スキーマ / 日本人の企業行動ルール / 中国人の企業行動ルール / 米国人の企業行動ルール / 文化スキーマ分析 / スキーマ / 異文化間コミュニケーション摩擦 / スキーマ理論 |
研究概要 |
本研究では、まず文献調査を通して日本人の文化的企業行動(日本文化特有の企業行動ルール=手続きスキーマ)を特定し、それらに相対する中国人の文化的企業行動を特定した。日本人の行動ルール32項目と、それらに相対するとされる中国人の行動ルール32項目を回答者に示し、それらの行動ルールについて、「日本(中国人回答者には中国)で見かける男性社員の行動かどうか」と「その行動を適切だと思うかどうか」を尋ねた。「男性社員の行動」としたのは、男性社員と女性社員で行動ルールが異なっている場合が考えられるからである。(1)は日本人と中国人が獲得している文化スキーマの相違を、また、(2)は日本・中国で見かける文化スキーマに対し、日本人と中国人がどのような情動(情動スキーマ)を持っているかについて調査した。日本人回答者は、237名。男性69.6%(平均年齢-43.6歳、SD-10.58)、女性30.0%(平均年齢=39.5歳、SD-13.51)であった。中国人回答者は201名。男性55.7%(平均年齢33.8歳、SD-8.44)、女性43.8%(平均年齢29.9歳、SD-7.67であった。本研究を通して、文献調査から得られた「日本人特有の行動」「中国人特有の行動」と指摘されていた行動ルール全てを、日本人・中国人が「自文化の成員の間で見かける行動ルール」ととらえていたわけではなかった。この理由はいくつか考えられる-人間は自己と異なる文化スキーマを持つ者とのコミュニケーションを通して初めて、自己の行動の特質に気づくという点である。このため、自文化の成員とのコミュニケーションのみの環境では自文化の行動の特質に気づかないと言える。また、文献調査の際に用いた文献そのものに各著者の文化スキーマが反映されていたのではないかと思われる。例えば、「中国人は時間を守らない」といった記述は、日本人の「時間に厳しい」という文化スキーマを通して個人をとらえていたことによると思われる。
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