研究分担者 |
平等 文博 大阪経済大学, 経済学部, 専任講師 (80288745)
宋 仁守 大阪経済大学, 経済学部, 専任講師 (20197031)
伊藤 武 大阪経済大学, 経済学部, 教授 (40066816)
松岡 憲司 龍谷大学, 経済学部, 教授 (40141668)
藤川 清史 甲南大学, 経済学部, 教授 (90238543)
二宮 正司 大阪経済大学, 経営学部, 教授 (40131172)
山田 文明 大阪経済大学, 経営学部, 助教授 (80268218)
家本 修 大阪経済大学, 経営情報学部, 教授 (50184370)
平井 拓巳 大阪府立産業開発研究所, 研究員
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研究概要 |
1997年のアジア通貨危機に続く経済危機は,21世紀には世界の経済成長センタ-として世界経済を牽引すると言われた東アジアの前に暗雲を立ち込めさせた。それは急成長を続ける中国にとっても,国内の不確定要因とともに危機要因の一つとなると考えられた。しかし,21世紀を迎え,中国はそれまでの改革・開放の政策展開と実行の蓄積を一気に開花させるように,「世界の工場」としての地位を顕現させるとともに,さらに「世界の市場」としてのイメージさえ現出しつつある。本報告書はアジア全体を視野に入れつつ,中国を主対象とした。 本成果報告書の第一の特徴は,アジアとりわけ中国における持続的な経済成長を展望する上で,中小企業の発展と各国政府による中小企業支持政策の発展を重視し,一貫した研究を続けていることである。研究三年目の平成13年度には、われわれの科研グループと大阪経済大学中小企業・経営研究所との共催で日本・韓国・中国の国際シンポジウム「21世紀東アジアの中小企業」を開催することになったが,研究協力者金鳳徳,李玉潭が報告者、分担者藤川清史、松岡憲司が討論者として貢献することができたことは、本共同研究の蓄積と成果に負うものである。以上は,第2,3,5,6,12章が論じている。 本成果報告書の第二の特徴は,アジアとりわけ中国の社会経済の発展において,地域開発,地域におけるネットワーク形成の重要性に着眼していることである。それは東アジア,あるいは東南アジア,北東アジアといった国境を越えた経済圏の場合にも,一国の国内レベルの場合にも共通して言える。以上は,第7,8,13章が論じている。 本成果報告書の第三の特徴は,第一,第二の中心的な課題以外にもアジアにおける雇用問題,環境問題,国際通貨など途上国が解決すべき重要な社会経済問題が意識されており,さらにアジア諸国と日本政府・企業との経済協力関係発展のうえで異文化交流の豊かな視点が形成されなければならないという立場にたってまとめられた。以上は,第4,9〜11章が論じている。 日本政府・企業への提言および示唆は,第5,8,10,11,13各章で行なっている。
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