研究課題/領域番号 |
11430020
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
商学
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研究機関 | 流通科学大学 |
研究代表者 |
白石 善章 流通科学大学, 商学部, 教授 (50122700)
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研究分担者 |
栗田 真樹 流通科学大学, サービス産業学部, 助教授 (10258262)
田中 道雄 大阪学院大学, 流通科学部, 教授 (10248263)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1999年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | フランス / 流通 / 構造的変北 / 比較流通論 / 商業 / まちづくり / 消費者行動 / 価値観 / 構造的変化 |
研究概要 |
本研究は、わが国で初めてのフランス流通に関する網羅的研究といって差し支えない。 平成11年4月より平成15年3月までの4ケ年の研究期間において、本研究メンバーである白石善章、田中道雄、栗田真樹は3回にわたりフランスへ渡航し(白石善章は1回のみ)、パリを始め、リール、ボルドー(2回)、ポワティエ(2回)、ル・マン、レンヌ、ナントオルレアンなどの都市行政、商工会議所、研究所などを訪問し、資料収集ならびにヒアリング調査を実施すると同時に、フランス流通に関する文献探索を行ってきた。 こうした蓄積によって、われわれはとりわけ、以下の点を明らかにすることができた。まず、フランス流通では食料品において完全に大型店支配が完成されていること。ただ近年は、1996年に施行されたラファラン法にみられるように政治のコントロールが厳しくなり、新たな大型店進出が困難になったこと。他方、近年の地方分権化の進行により、地方の個性化がさまざまな面で発揮される段階にあること。さらには、都市活性化を進めるにおいて、トラムウェイなどの交通システムを十分に活用したまちづくりがなされていること。最後に、こうした大型店優位の動きにもかかわらず、マルシェにみられるフランス特有の零細商業が残存し、個性を発揮していることなどである。 このように、フランス流通をわが国流通と比較すると、既に大型店支配の時代が確立され、かつそれが郊外型に傾斜することで、市内中心部の衰退をもたらしてきたことが指摘できる。この点はわが国に類似している。しかし、フランスにおいては、交通システムと商業流通を巧妙に組み合わせ、中心市街地活性化に活用している。こうした点は、比較流通論的にみても、あるいはわが国の都市活性化においても興味深い示唆を与えている。
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