研究課題/領域番号 |
11440054
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
伊藤 秀一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90159905)
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研究分担者 |
田中 和永 早稲田大学, 理工学部, 教授 (20188288)
国府 寛司 (國府 寛司) 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50202057)
盛田 健彦 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00192782)
中居 功 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (90207704)
小野 薫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20204232)
志賀 啓成 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10154189)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | ハミルトン力学系 / 可積分系 / ゼータ関数 / コシレイ指数 / 複素力学系 / 変分法 / シンプレクティック幾何学 / 力学系ゼータ関数 / コンレイ指数 / 接触幾何学 |
研究概要 |
本研究によって得られた主な成果について,研究計画に対応させながら以下に述べる. 1.ハミルトン力学系に関連する研究:伊藤はハミルトン系の可積分性の定義を一般のベクトル場に対して拡張し,解析的ベクトル場の非共鳴な楕円型特異点の近傍での可積分性とベクトル場の収束する標準化変換の存在が同値なことを証明した.これはポアンカレの渦心問題に対して解答を与えるものにもなっている. 2.エルゴード理論に関する研究:盛田は散乱型の2次元ビリヤード問題に付随したゼータ関数の研究を行い,適当な条件下においてゼータ関数を複素平面上の領域に有理型関数に拡張することに成功した. 3.力学系の分岐理論に関する研究:国府はConley index理論をslow-fast系と呼ばれる特異摂動的ベクトル場に対して拡張することをめざして,遅い変数が1次元の場合にtransition matrixを拡張し,それを用いて周期軌道やヘテロクリニック軌道の存在を検証する一般的な方法を得た. 4.変分法に関する研究:田中は変分法によって特異ハミルトン系の以下のような解を構成した:(1)無限遠から来て無限遠に飛び去る軌道,(2)-1/r^2の摂動のクラスでの周期解,(3)系のポテンシャルが二つの特異点をもつ場合での非有界でカオス的な軌道. 5.シンプレクティック幾何・接触幾何に関する研究:小野がハミルトン系の整数係数のFloer homologyを構成することに成功した.また中居は,1階偏微分方程式を葉層構造・Web幾何の立場から研究し,有限型の一階非線形偏微分方程式に対してアフィン接続を定義し,それの解全体が葉層構造として退化する点集合に沿っての特異性を様々な場合に調べた.
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