研究課題/領域番号 |
11440075
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
浜垣 秀樹 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (90114610)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2000年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1999年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | RHIC / PHENIX実験 / クォーク・グルーオン・プラズマ / 電磁カロリメーター / 中性π中間子 / 単光子 / ジェットのエネルギーロス / クォーク・グルオン・プラズマ / パイ中間子 / PHENIX / カロリメーター |
研究概要 |
平成12年夏、米国ブルックヘブン国立研究所(BNL)におけるRHIC重イオン衝突型加速器において金同士の衝突が実現し、本格的な実験がスタートした。本研究は、RHIC加速器におけるPHENIX実験において、クォーク・グルーオン・プラズマ(QGP)状態の実験的検証とQGP状態の性質の研究を目指したものである。主たる検出器として電磁カロリメーターを用い、核子辺り65GeVの金原子核同士の衝突から放出される光子を測定し、中性π中間子の収量、運動量分布を求め、さらに単光子収量を導出することを最終的な目標とした。解析を進めるために、高速ネットワークと廉価なPC、RAIDディスク装置からなる解析装置を構築した。 高い運動量領域の中性π中間子は、主にパートン同士の衝突によって生成されるジェットのハドロン化により生成されるが、ジェットが衝突初期の高温高エネルギー密度の状態を通過する際、強い相互作用による大きなエネルギーロスを受ける。中性π中間子の測定結果は、この可能性を強く示唆する世界で初めてのデータとなった。 単光子は、高温度のQGP状態から直接に放出されるため、プローブとして有力である。特に、グルーオンの寄与により早期に熱平衡状態が実現し、高温のプラズマ状態が実現されるとするモデルでは、大きな単光子収量が予言されている。本研究では大きな単光子収.量は観測されなかったが、このことは衝突過程のモデルに対する大きな制限を与える。
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