研究課題/領域番号 |
11440078
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村上 哲也 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50219896)
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研究分担者 |
田中 万博 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (90171743)
中村 正信 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (90025479)
今井 憲一 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70025493)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1999年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | 高温原子核物質 / 大立体角検出器 / 標的核多重破砕反応 / ブラッグカーブ検出器 |
研究概要 |
今回の研究では、高温原子核物質の性質を探ることを目的に、KEK-PSで収集してきた8、12GeV陽子ビームの引き起こす標的核多重破砕反応のデータの詳細な解析のために、新たに高速のDOS/Vパーソナルコンピュータと大容量磁気ディスクを導入するとともに、これまで使ってきた37台のブラッグカーブ検出器からなる大立体角検出器系に改造を施し、放射線医学総合研究所の医療用重イオンシンクロトロンで加速される8-20GeVの軽重イオンビームとの組合せでGeVエネルギー領域での標的核多重破砕反応を系統的に調べた。 99年度は、手始めに12GeV^<20>Neビームを用いた金、銀標的核の多重破砕反応の実験を行い、^<20>Neビームが引き起こす反応でも同じビームエネルギーの陽子ビームの場合と同じように破砕片のエネルギースペクトルはMaxwell-Boltzmann分布的な形を示すが、その絶対値は約4倍大きく、その幅もかなり広くなっていることを明らかにした。Moving Source模型によるフィットの結果、破砕片の放出源の持つ速さは陽子ビームの場合の約2倍にもなり、^<20>Neビームの引き起こす標的核多重破砕反応の方が大きな運動量とエネルギー移行を示すことが明らかになった。2000年度は7-8月に、8、12GeV^<20>Neビームそれに8GeV^<16>Oビームを用いた実験を行い、前年度とったデータだけではその存在が確認出来なかった側方ピークになる成分が、このエネルギー領域の軽重イオンビームが引き起こす反応の場合も、特に重いIMFの角度分布には存在することを発見した。そして2001年度は、2月初めに反応の系統性を探るのに重要なこれまで以上に核子当りのエネルギーが高く、より重い軽重イオンビームである8.1、22.4GeV^<28>Siビームを用いた実験を行った。^<28>Siビームのデータは、他のデータと比べるとかなりS/Nが悪いため、まだ有意な結果を引き出すに至っていない。
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