研究課題/領域番号 |
11440085
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
吉田 哲也 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (50222394)
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研究分担者 |
吉村 浩司 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (50272464)
槇田 康博 (槙田 康博) 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (30199658)
山本 明 高エネルギー加速器研究機構, 低温工学センター, 教授 (30113418)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | BESS / 気球搭載型超伝導スペクトロメータ / 宇宙起源反物質探査 / 反ヘリウム核存在比 / 南極長時間気球実験の検討 / BESS-Polar実験 / 宇宙起源反物資 / 反ヘリウム核探索 / 長時間観測気球実験 / 宇宙起源反物質探索 / 分散型環境モニタシステム / 軽量複合構造体 / ドリフトチェンバ / 超伝導スペクトロメータ / 反ヘリウム核探査 / ジェット型ドリフトチェンバ / 分散型モニタシステム |
研究概要 |
BESS超伝導スペクトロメータを用いた宇宙粒子線観測気球実験を実施し、1次宇宙線中の宇宙起源反物質の探索を行った。平成11年度から13年度まで各々1回の気球実験をカナダ・マニトバ州リンレークもしくは米国ニューメキシコ州フォートサムナーで行った。収集したデータから1次宇宙線中の反ヘリウム核の探索を行ったが、反ヘリウム核事象は見つからなかった。この結果をこれまでのBESS実験で得られた結果と合わせて1次宇宙線中の反ヘリウム核のヘリウム核に対する存在比の上限値として6.8×10^<-7>を与えた。この値は飛翔体を用いたこれまで世界で行われた宇宙起源反物質探索の中で最も厳しい上限値であり、我々の銀河の近傍が物質で形作られている直接的な証拠である。 またこれまでのBESS実験に比べて10倍以上高感度で宇宙起源反物質を探索することを目指した長時間宇宙線観測気球実験のための測定器R&Dと搭載器の製作を進めた。長時間気球実験の実施に不可欠な(1)着水時や緊急着地時に備えた超伝導マグネットの安全対策、(2)測定器の健全性を確保するための多点・分散型環境モニタシステムの開発、(3)長時間気球実験用軽量・低物質量飛跡検出器(ドリフトチェンバ)の製作が本研究で進められ、一部は実際に気球実験に搭載され所定の性能を得られたことが確かめられた。 これらの成果をもとに第7回BESSワークショップなどを通じて南極周回科学観測気球による10〜20日間程度の宇宙粒子線観測実験の検討を進め、この「BESS-Polar」実験に用いる新しい超伝導スペクトロメータの開発を進め、平成15年12月から16年1月にかけて第1回南極周回・長時間宇宙粒子線観測実験を実施できるよう準備を進めている。
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