研究課題/領域番号 |
11440114
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 群馬大学 (2001) 姫路工業大学 (1999-2000) |
研究代表者 |
伊藤 正久 群馬大学, 工学部, 教授 (90124362)
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研究分担者 |
赤浜 裕一 姫路工業大学, 理学部, 助手 (90202522)
伊藤 文武 群馬大学, 工学部, 教授 (60005907)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
15,900千円 (直接経費: 15,900千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
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キーワード | X線磁気回折 / X線磁気散乱 / 放射光 / 強磁性体 / 高圧 / ウラン / 軌道磁気モーメント / スピン磁気モーメント / フェリ磁性体 / 磁気形状因子 / 超伝導磁石 |
研究概要 |
超伝導磁石とダイヤモンドアンビル高圧セルを組み合わせた、低温(4.2K)・高磁場(6T)・高圧(20GPa)の多重極限下のX線磁気回折実験システムを、SPring-8・BL39XUに完成させた。移相子を利用した偏光反転法によるX線磁気回折法を開発した。しかし、SPring-8におけるウラン試料取り扱いの認可が、平成11年9月に発生したJCOの臨界事故の影響で当初予定より1年遅れ、平成12年度末となった。 超伝導磁石を用いたX磁気回折実験は平成13年度より行なった。高圧セルに200μm程度の大きさのUTe単結晶を封入し、これを超伝導磁石内に導入し、温度4.2K・常圧にてX線回折ピークの検出に成功した。これにより4.2KにおけるUTeの格子定数測定を行なうことができた。しかし、この最初の実験で、超伝導磁石が発生する漏れ磁場が放射光蓄積リングの電子ビームの軌道を変化させる、という重大な障害が判明した。磁場方向と放射光ビームが垂直の配置で、他のビームラインの放射光強度を変動させることが判った。そのため垂直配置は許可されなかった(平行配置は実施可能)。本X線磁気回折のLS分離測定には垂直・平行の両配置の実験データが必要である。実験ハッチ内に珪素鋼板を設置する等の漏れ磁場軽減策が講じられたが、垂直配置の実験が自由に行なえる状況には未だ至っていない。 X線磁気回折によるLS分離測定は不可能となったので、磁場平行配置のみで可能なX線磁気吸収実験(MCD実験)を行なった。FeおよびNiのK吸収端における高圧下のMCD実験である。両試料ともに、圧力に伴う磁気信号の減少が観測された。Niでは、MCD磁気信号vs.圧力の実験曲線と、バンド計算による軌道モーメントvs.圧力の計算曲線とが極めて良く一致し、MCD磁気信号と軌道モーメントとの強い関連を示唆する結果が得られた。
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