研究課題/領域番号 |
11440138
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
気象・海洋物理・陸水学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安田 一郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (80270792)
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研究分担者 |
升本 順夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (60222436)
日比谷 紀之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80192714)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
2000年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
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キーワード | 黒潮 / 黒潮続流 / 海流 / 水塊 / 海洋物理学 / 海洋学 / 大気海洋相互作用 / 海洋長期変動 / 海洋混合層 / 亜熱帯モード水 / 熱収支 / 海洋乱流 |
研究概要 |
本課題によりLADCPを導入し、誤差数cm/sで流速を観測できる解析手法を確立した。こ..のLADCPを用いて、1999年7月、8-9月、2000年2-3月、10-11月、2001年1-2月に計180日間の航海、総観測点数約450点のLADCP観測を行った。このような集中的かつ大量の観測は世界でも例を見ないものである。これらの流速観測資料及び密度観測資料を用いて、地衡流流量の算出、鉛直混合係数を推定する手法を開発した。これらの手法を表中層循環の定量化に用いることにより、多くの成果を得ることができた。また準地衡流を仮定し鉛直流を求める解析手法を開発し、黒潮続流域に適用した結果、等密度面に沿った大きな鉛直流の存在が明らかとなった。また、春季の混合層においてサブダクションが生じた結果鉛直流が形成されたことを示す結果を得た。さらに、歴史データの解析により、黒潮続流域において1900年代前半にも大きな水温変動が生じていたこと、その変動が1950年以降の変動とよく対応するものであることが明らかとなった。歴史データ/混合層モデルを併せ用いた解析により、冬季の水温の長期変動に海流による熱輸送の変化が重要であることが示された。また、混合層厚が水温変動に先駆けて変動することが明らかとなった。1980年代後半の水温変動は、海流による熱輸送の変化と混合層厚の変化との複合要因で生じたことが示唆された。海洋大循環モデルによる解析からも海流による熱輸送が重要であることが示唆された。
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