研究課題/領域番号 |
11440178
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
城丸 春夫 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (70196632)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1999年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 多価イオン / クーロン爆発 / 分子構造 / ECR / 鏡像体 / 位置敏感TOF / クラスター / バックギャモンアノード / 位置敏感飛行時間測定 / 多次元検出器 / 炭素クラスター / 位置敏感アノード |
研究概要 |
多価分子イオンの爆発的分解で生じた解離断片の飛跡分析から元の分子構造を再構築する手法「クーロン爆発イメージングCEI)」の確立をめざし、種々の分子のCEI実験を行った。多価分子イオンは、ECRイオン源から引き出したAr多価イオンビームの衝突により生成させ、飛跡の分析は位置敏感飛行時間計測によって行った。主な成果は以下のとおりである。 1:直線3原子分子であるCO_2とCS_2、非直線3原子分子であるNO_2の解離断片を全て検出してCEIを行い、それぞれ既知の結合角と矛眉のない結果を得た。入射イオンの電荷やエネルギーを変化させて解離断片の速度ベクトルを詳細に解析し、分解過程を支配する最も大きい因子は生成した標的分子の価数であることを明らかにした。 2:C-D-D3重コインシデンス計測(解離断片の一部検出)に基づくCEIにより、CD_4のD-C-D結合角が正しく得られることを示した。この結果はCEIによる局所構造解析の可能性を示唆するものである。 3:0点振動によって歪んだCD_4のカイラリテイー分析を行い、CEI法により分子のカイラリティーが直接識別できることを示した。 4:抵抗基板とバックギャモン型電極を組み合わせた新しい多次元検出器を開発した。性能評価を行い、非常に高い位置、時間分解能が得られることを示した。 以上の結果は内外の学会で発表するとともに専門誌に論文として公表した。またフラーレンの分解過程を新しい立場から解析するために、フラーレンと多価イオンの衝突実験装置を製作し、生成物の予備的な飛行時間分析実験を行った。
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