研究課題/領域番号 |
11440201
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
菅原 正 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50124219)
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研究分担者 |
川田 勇三 茨城大学, 理学部, 教授 (10152969)
泉岡 明 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (90193367)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2000年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1999年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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キーワード | 交差シクロファンドナー / イオンラジカル塩 / 超分子 / 自己集合化 / チャンネル構造 / 電気伝導度 / 整流効果 |
研究概要 |
研究実績期間(平成11年度〜12年度)に得られた成果を以下に要約する (1)交差シクロファンのうち、ドナーとアルキル鎖の連結部に硫黄原子を組み込んだ誘導体の合成法が改良され、イオンラジカル塩の作成も容易になった。このイオンラジカル塩は160Kで、結晶構造転移を起こし、低温相では電導度が1桁向上すると共に、常磁性を示すスピン数が半減することがわかった。この転移は可逆的であるため、磁性電性のスイッチングが起こる系が構築されたということができる。しかもこの転移は、結晶内のチャンネルに内包された対イオンおよび包接溶媒のダイナミックスが引き金になって引き起こされることが、誘電測定の結果から明らかになった。現在本論文の作成中であり、近日中にJ.Am.Chem.Soc.に投稿予定である。 (2)架橋鎖のつけ根にセレン原子が導入された交差シクロファンのラジカルイオン塩は、より対称性の高い三次元的チャンネルを結晶内に有することがわかった。この塩も半導体的導電性を示す。多面体形状をもち、8つの隅に分極率の大きなセレン原子を組み込んだこのドナーの一電子酸化種は、自己集合化の過程を考える上でも恰好のモデルであることがわかった。本成果はChem.Commu.に投稿中である。 (3)層状構造を有するBEDT-TTFの水和クロライド塩(ET_3・Cl_2・5H_2O)の導電挙動において、整流効果が発見された。この整流効果は、水和水と水素結合でつながれたクロライドイオンが、電場誘起の変位を起こすことに基づくことが明らかになった。なお整流効果の大小は水和数の変化に依存する。現在本論文を執筆中である。
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