研究課題/領域番号 |
11440213
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物質変換
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
武田 猛 東京農工大学, 工学部, 教授 (40111455)
|
研究分担者 |
藤原 徹 東京農工大学, 工学部, 教務職員 (30211527)
アノグ・チャンドラ セーカー・レッディ 東京農工大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70302916)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
|
キーワード | チオアセタール / チタノセン(II) / カルベン錯体 / シクロプロパン / アリルシラン / 閉環メタセシス / 複素環 / 分子内カルボニル・オレフィン化 / gem-ジハロゲン化物 / 複素環化合物 / カルボニル・オレフィン化 / gem-ニハロゲン化物 / 共役ジエン / ケトン |
研究概要 |
本研究ではチオアセタールから調製されるチタン-カルベン錯体を利用する以下に述べる有機合成反応を開発した。ハロゲン化アルキルと二価チタノセンとの反応により得られる有機チタン活性種の反応性を解明した。チタン-カルベン錯体とニトリルの反応はアザチタナシクロブタンを経由して進行しアシル化生成物を収率良く与えた。またビニルカルベン錯体の第三級ハロゲン化アルキルの反応はγ位置選択的にアルキル化されたビニルチタン化合物を与え、これらに末端アルキンを作用させると位置・立体選択的に付加物を生成した。またトリアルキルシリルメチル基を持つ1,3-ビス(フェニルチオ)プロペンを利用することにより各種アリルシランを合成することができた。一方、分子内に二重結合を持つチオアセタールを二価チタノセンで処理する閉環メタセシス型反応が進行し、環状不飽和化合物を与えた。さらに、この反応が環状アミン、エーテル、スルフィドなど様々な複素環の合成に利用できることを見出した。またシリルエーテル構造を持つ不飽和チオアセタールを出発物質として用いると、閉環メタセシスの後ケイ素・炭素結合の酸化開裂によりZ体の不飽和ジオールが立体選択的に得られた。次に分子内にカルボニル基を持つチオアセタールと二価チタノセンから生成するカルベン錯体の分子内カルボニル・オレフィン化反応について検討し、環状ケトンのエノールエーテルの位置選択的合成、ジヒドロチオフェン誘導体の合成、カルボン酸のω-ヒドロキシケトンへの変換に役立つことを明らかにした。分子内に末端オレフィンを持つgem-二塩化物と二価チタノセンの反応では分子内シクロプロパン化反応が進行した。この結果に基づき、1,3-ジハロゲン化物と二価チタノセンの反応によるシクロプロパン誘導体の合成を試みたところ、二級のハロゲン化物からは立体選択的にトランス体のシクロプロパンが生成することが判った。
|