研究課題/領域番号 |
11440221
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
遺伝
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研究機関 | 岡山大学 (2000-2001) 広島大学 (1999) |
研究代表者 |
沓掛 和弘 岡山大学, 理学部, 教授 (90143362)
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研究分担者 |
島本 整 広島大学, 生物生産学部, 助教授 (90187443)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | 細菌鞭毛 / 転写制御 / ペプチドグリカン / 鞭毛フック / 転写後調節 / 蛋白質輸送 / 輸送制御 / アンチ・シグマ因子 / 殺菌鞭毛 / シグマ因子 / 病原性因子 / 形態形成 / 突然変異体 / 分子集合 / ムラミダーゼ / ペリプラズム / 蛋白質間相互作用 / シャペロン |
研究概要 |
1.輸送系の細胞表層貫通過程:ロッド形成に必須の蛋白質FlgJはムラミダーゼ活性をもち、ペプチドグリカン貫通過程に関与していることを明らかにした。Pリング形成に必須のFlgAはペリプラズミック・シャペロンとして機能することを示した。 2.フック完成モニター系:FlgD蛋白質のN末側3分の1はフック蛋白質集合に関与し、C末側にはフック蛋白質の翻訳と輸送を促進する機能があることが判明した。これらのことから、フック完成モニター系はflgD遺伝子産物によるフック蛋白質の翻訳と輸送の共役に依存している可能性が高くなった。 3.輸送ゲートの開閉制御:輸送ゲートを構成するFlhBとRflHの欠損下でのアンチ・シグマ因子の輸送の解析から、輸送ゲートはフック形成の初期段階に呼応して開閉していることが明らかになった。この事実は、輸送スイッチがフック集合の開始をモニターしており、その時点で既に輸送装置に取り込まれているフック蛋白質だけが輸送されてフック形成に使われることを示唆するものである。 4.転写後制御と輸送スイッチ:フック蛋白質遺伝子flgEが属するflgBオペロンのmRNAは、約200塩基の短い分子として検出されることが判明した。この長さはちょうど基体・フック構造の長さと一致するので、これがフック長制御に関わっている可能性が高い。フラジェリン遺伝子fliCの転写後制御を検討した結果、fliC発現はフック完成時点で低下することが判明した。この意外な結果は、フック完成にともなって初めてfliCの翻訳制御機構が機能するようになることを示唆している。
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