研究課題/領域番号 |
11440249
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人類学(含生理人類学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
茂原 信生 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (20049208)
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研究分担者 |
川本 芳 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (00177750)
吾妻 健 高知医科大学, 医学部, 教授 (40117031)
相見 満 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (50101241)
松井 章 奈良文化財研究所, 主任研究官 (20157225)
黒田 末寿 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (80153419)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1999年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | ニホンザル / DNA / 後氷期 / 分布の変遷 / 頭蓋骨 / 歯 / 地域変異 / 地代変化 / 分布 / 更新世 / 地方変異 / 歯の形態 / 古代遺跡 / DNA解析 / 計測学的研究 / 動物考古学 |
研究概要 |
1)古代遺跡出土のニホンザルの研究 日本各地の縄文時代を中心とした古代遺跡の所在調査を行い、各時代別の遺跡地図を完成した。ニホンザルが出土した遺跡は217遺跡に上り、今後の分布の研究に役立つものが完成した。さらに奈良時代以降の遺跡に関しては、文献的な調査も行ってこれを補完した。これらの歯の形態的な調査も行い、更新世以降のニホンザルの形態変化は非常に小さく、さらに現生のニホンザルの地域変異も非常に小さいことが明らかになった。その過程で、種子島の縄文遺跡から出土したニホンザルの調査も行った。古代遺跡から出土した古骨からDNAを抽出する研究は始まったばかりで十分な結果を得るにはまだ時間が必要であるが、抽出方法などを確立することができた点は評価できよう。更新世のニホンザルの由来に関する研究を行い、ニホンザルが日本に渡来した時期はかなり古いことを明らかにした。 2)現生ニホンザルの研究 現生のニホンザルの研究では、頭蓋の形態の変異についての計測的な研究、ニホンザルが食物として利用する植物リストが完成した。現生ニホンザルのDNAのD・ループの調査による分布の変遷は、最も成果が上がった分野であり、後氷期のニホンザルの分布の特殊性を追求することができた。現在のニホンザルにもいくつかのDNAのタイプがあり、東日本と西日本の集団の間には明瞭な分化があることが明らかになった。 この研究の過程で、現生のニホンザルの標本を多量に追加できたこと、さらに古代ニホンザルの資料の所在を明らかにできたことは、今後の研究に大いに役に立つものである。
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