研究課題/領域番号 |
11450005
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
平山 博之 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (60271582)
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研究分担者 |
高柳 邦夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (80016162)
大島 義文 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (80272699)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
2000年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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キーワード | シリコン / ゲルマニウム / 分子線エピタオシー / 走査トンネル顕微鏡 / ステップ形状 / 表面歪み / ミスフィット / 分子線エピタキシー / Misfit転位 / MBE / STM / Si / Ge |
研究概要 |
研究期間中に、我々は特殊高温セルを用いるSi1-XGeX-MBE装置をSTMと接続し、これらを同一の除振台に乗せることで、MBEにおける成長表面を原子分解能で観察できる装置を作成した。MBEにおけるレート制御、組成制御性などの基本性能チェック後、実際にSi結晶基板にSi1-XGeX薄膜をエピ成長させ、その表面モフォロジーの変化の過程を原子分解能で詳細に観察した。観察は、表面ストレスの影響がステップ形状に直接反映されるSi(001)基板を中心に行った。この結果、Si(001)表面上でのSi1-XGex成長では、0.46nm程度の膜厚までは,膜厚と共に表面に点欠陥が導入され、その後これらは線状のdimer vacancy line(DVL)を形成すること、(DVL)間の間隔は膜厚と共に減少し、1.3nm程度でSi表面格子の8倍程度になること、DVLの出現と共にそれまで平坦だった表面は細かいテラスがあちこちで局所的に積み重なったラフ表面に変化すること、またこの時平坦な表面ではwavyであったSBステップが直線的になることを見出した。さらにSi(001)基板上に成長したSi1-XGeX表面上に再びSi薄膜を成長させると、表面のテラスサイズが大きくなり表面は平坦さを回復すること、ただしこの時DVLはかなりの膜厚まで残ることが明らかになった。 またこの研究に関連してSi(111),(001)表面上にAg等の金属薄膜を成長させる場合、基板表面上の原子点欠陥の存在により小さな島が高密度で核形成されることや、Si/Ge界面歪みによるミスフィット転位が、ヘキカイ表面上に特殊なステップ構造を作りその周囲では表面歪みの蓄積/開放により表面超構造が局所的に変化することなどがSTMを用いた研究から明らかになった。さらにこうした表面の局所歪みを伴う欠陥が表面2次元電子状態に与える影響を調べるため、結晶格子の反転対称性の破れに敏感な光第二高調波発生(SHG)における励起光波長依存性を測定する装置を立ち上げ、Si(111)7x7、√<3x>-Ag等の表面超周期構造に特徴的な電子状態間遷移がSHG強度の励起光波長依存性スペクトルにおけるピークとして捕らえられることを実証した。超高真空電子顕微鏡(TEM)を用いて関連する表面構造について構造解析も行った。
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