研究課題/領域番号 |
11450008
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小田 俊理 東京工業大学, 量子効果エレクトロニクス研究センター, 教授 (50126314)
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研究分担者 |
土屋 良重 東京工業大学, 量子効果エレクトロニクス研究センター, 助手 (80334506)
畑谷 成郎 東京工業大学, 量子効果エレクトロニクス研究センター, 助手 (90302942)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1999年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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キーワード | ナノ結晶シリコン / プラズマCVD / 量子ドット / ストレス下の酸化 / 透過型電子顕微鏡観察 / フォトルミネッセンス / リンガラス低温融解 / 電子放出素子 / 酸化 / 単電子トンネル / 単電子トランジスタ / 自己停止機構 |
研究概要 |
1.粒径10nm程度のナノ結晶シリコンは、低温で単電子トンネル現象や可視光発光などの興味深い量子効果現象を示す。これらの現象を室温で観測するために、粒径5nm以下の超微細ナノ結晶シリコンの形成と配列制御を目指して研究を行った。パルスプラズマプロセスで形成したナノ結晶の酸素中熱処理において表面酸化機構のストレス効果を調べた。粒径10nmレベルのナノ結晶では、酸化時間の経過に従い酸化速度が低減し、やがて飽和することを見いだし、4nmのナノ結晶を作製できた。 2.単一または2-3個のシリコンナノ結晶の電気特性を調べるため、電極間隔15nmの超微細ギャップとトップゲートを有する平面型トランジスタおよびポリシリコンラップゲートを有する縦型トランジスタを電子ビーム露光法と微細エッチングで形成した。安定した単電子トンネル特性を観測することが出来た。また、種々の温度による詳細な検討とシミュレーションとの比較から、単一ドットだけでなく周囲に隣接するドットとの結合相関に関する情報が得られた。 3.表面酸化膜を有するシリコンナノ結晶のフォトルミネッセンスを測定し、結晶粒径減少に伴うブルーシフトとストレスによるレッドシフトを観察した。電子顕微鏡観察と合わせてナノ結晶シリコンの酸化機構を解明した。粒径5nm以下の強く閉じこめた系では、フォノン支援を介さない高効率の発光再結合を観測した。 4.粒径10nmのナノ結晶シリコンを3-4層シリコン基板上に堆積してからリンを含む雰囲気でアニールする事により、表面酸化膜を1100℃で融解し、ナノ結晶シリコンを再配列させた。薄い金薄膜を蒸着して電子放出特性を測定したところ、約10%という高効率の電子放出を観測した。ナノ結晶シリコンを高密度に集積し、酸化膜厚を低減化して表面を平坦化した結果、効果的に電界を加えることが出来たものと考えられる。
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