研究課題/領域番号 |
11450011
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
米津 宏雄 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (90191668)
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研究分担者 |
大島 直樹 山口大学, 工学部, 講師 (70252319)
古川 雄三 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (20324486)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
2001年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | ヘテロエピタキシー / 格子不整合 / 格子整合 / 無転位 / III-V-N半導体 / GaPN / GaAsPN / GaAs-on-Si / GaAsN / 量子井戸構造 / ダブルヘテロ構造 / 光電子融合集積回路 / 臨界膜厚 / Si / GaP / 熱膨張係数差 / ミスフィット転位 / すべり転位 |
研究概要 |
III-V族半導体は、レーザ等の光素子および高電子移動度トランジスタ等のマイクロ波素子等に用いられ、通信および情報機器のキーデバイス用材料である。一方、IV族元素のシリコン半導体は、超高集積回路(LSI)として、コンピュータを先頭にしてほとんど全ての電子システムに用いられている。両半導体を1チップとして一体化できれば、両半導体の異なる特徴を有機的に利用して、新しい半導体デバイスが生まれると期待されている。 これまで、多くの研究が世界的にされてきたが、両半導体の価電子数の違いおよび大きな格子定数差と熱膨張係数差によって、III-V族半導体の成長層に高密度の結晶欠陥、とくに転位が入ることが避けられなかった。このため、新しいデバイスの見通しが全く立たなかった。本研究では、価電子数の相違による問題はすでに本研究代表者らによって解決されていたため、格子定数差と熱膨張係数差の問題を解決して、無転位化を目指した。格子定数差については、GaPNおよびGaAsPNのIII-V-N半導体を用いてSiとの格子整合を計った。熱膨張係数差については、Si基板と同じSi層をIII-V-N半導体層の上に成長して、成長層表面に成長後の降温過程で歪が入ることを防いだ。その結果、III-V-N半導体層には貫通転位がなく、各ヘテロ界面にはミスフィット転位がない、無転位層をSi基板上に初めて成長することができた。さらに、デバイス構造として、GaAsPN/GaPN量子井戸構造とSi/GaPN/Si構造をSi基板上に無転位で成長することに成功した。後者については、GaPNを光素子構造やマイクロ波素子構造で置き換えることによって、これらの素子とSi層内に作られる集積回路とをチップ内で一体化できる可能性が生まれた。また、原子状水素照射下の低温成長で、GaPN, GaAsNおよびGaAsPNのN組成比を7〜10%まで増すことができた。
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