研究課題/領域番号 |
11450012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
平松 和政 三重大学, 工学部, 教授 (50165205)
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研究分担者 |
元垣内 敦司 三重大学, 工学部, 助手 (00303751)
三宅 秀人 三重大学, 工学部, 助教授 (70209881)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
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キーワード | 窒化ガリウム / 窒化アルミニウム / 選択成長 / タングステン / 窒化タングステン / ショットキー電極 / 金属埋込み構造 / 橋脚構造 |
研究概要 |
高品質な結晶を作製するELO技術に金属であるWマスクを採用することにより、金属マスク埋込み構造GaNの作製を行い、得られた結晶について評価した。また、WとGaNの接触特性として、電気的特性及び成長雰囲気を経過した際のWのGaNに対する影響について調べた。(1)高温中のH_2によるGaNの分解に関してWが触媒として機能することと、WがNH_3との反応により窒化物WN_Xを形成することが判明した。WマスクELO時に、Wの触媒作用によるGaNの分解を抑制するために、WN_Xの形成や蒸着温度の向上、AlGaN下地基板の採用に期待ができることが分かった。(2)Wの触媒作用により、マスク付近にはGaNが分解されたことによりvoidが発生し、基板条件によりvoidにはばらつきが見られた。W/GaNでは蒸着温度の低い基板はマスクが粒状に分解され、分解されたマスクの空隙からH_2が侵入する事によりマスク下部のGaNが分解し、voidが発生していた。また蒸着温度の高い基板は分解が遅い分触媒作用が持続するため、成長温度が高くなるにつれ蒸着温度の低い基板より触媒作用によるGaNの分解が成長層にまで及んでいた。(3)W/AlGaN/GaNでは、下地の分解は生じていなかったが、成長温度の増大と共にW/GaNと同様にvoidが発生していた。AlGaNを下地基板に用いて2段階成長を行った結果、マスク上部の成長層の分解が生じていた。これはマスク幅が広いためにH-2を含む成長雰囲気にマスクが晒される時間が長いために触媒作用が持続するためであると考えられる。(4)マスク幅を5μmから2μmに減少したところ、マスクを速く埋込んだためにマスクを完全に埋込んだGaNを作製することができた。 Sapphireから成長層を剥離するために、マスク下部のvoidを利用することを提唱し、このために3段階成長を行った。この結果、Sapphireの剥離には至らなかったが、voidの増大には成功した。また、このvoidの増大による剥離は、下地基板の膜厚やマスク幅等の基板条件を最適化することにより実現できる可能性があると考えられる。
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