研究課題/領域番号 |
11450016
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 特殊法人理化学研究所 |
研究代表者 |
岩井 荘八 理化学研究所, 半導体工学研究室, 先任研究員 (40087474)
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研究分担者 |
野村 晋太郎 筑波大学, 物理学系, 助教授 (90271527)
青柳 克信 理化学研究所, 半導体工学研究室, 先任研究員 (70087469)
平山 秀樹 理化学研究所, 半導体工学研究室, 研究員 (70270593)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
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キーワード | 有機金属化合物気相成長 / 窒化ガリウム / 窒化アルミニウムガリウム / 原料交互供給 / 不純物ドーピング / p型伝導 / 正孔密度 / 活性化エネルギー / III族窒化物半導体 / AlGaN / Mg-ドーピング / スーパーラティス / 有機金属気相成長法 / 紫外レーザー / 原子位置制御 / 原子層成長法 / 有機金属気相成長 |
研究概要 |
高電導度のP型GaN、およびAlGaN結晶を成長することを目的として、新しいドーピング方法の開発を行った。MOVCD装置を用いて結晶成長を行う場合、結晶原料および不純物原料をパルス的に供給する方法を用い、不純物原料の供給時間を制御して特定の原子層に不純物を導入し、不純物対などの形成によるアクセプター準位の低減化を試みた。 GaNのドーピングの場合、サファイア基板上のAlN低温バッファー層上にTMGとNH_3とを交互供給し、TMGと同時にCp_2MgとTESiを供給してドープを行った結果、2x10^<19>cm^<-3>の高い正孔密度を持つ高電導度のP型GaN層が得られた。 AlGaNの成長では、AlGaNバッファー層上に、TMGおよびTMAの原料ガスとNH_3とを交互に供給することによって高品質なノンドープのAl_<0.6>Ga_<0.4>Nが得られた。結晶欠陥を防ぐためにAlGaN表面からのN脱離を抑える程度の少量のNH_3雰囲気において、GaおよびAl原子のマイグレーションが促進されることによってAl組成の大きなAl_xGa_<1-x>Nに対して良好な結晶成長が可能であると考えられる。 AlGaNのドーピングでは、TMGと同時にCp_2Mgを供給することによって、4x10^<18>cm^<-3>の高い正孔密度を持つp型Al_<0.45>Ga_<0.55>Nが得られた。この正孔密度の温度依存性からアクセプターの活性化エネルギーは75meVと求まり、通常の連続供給で成長したAlGaNでのMgの活性化エネルギーと比較して、約5分の1に低減化された。AlGaNのドーピングにおいて、Cp_2Mg供給パルス直後にTESiを供給量してMgとSiのコドーピングを行った結果、Siの供給量を最適化することによって正孔密度は約1.5倍に増加した。交互供給ドーピング法を発光ダイオードのp型Al_<0.47>Ga_<0.53>N層の成長に応用してp-n接合を形成し、電流注入による発光測定を行った結果、波長282nmの紫外発光が観測された。 結論として、原料の交互供給によるドーピング法がAl_xGa_<1-x>Nのようなバンドギャップの大きな材料に対してp型結晶を得るための有効な成長法であることを明らかにした。
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