研究課題/領域番号 |
11450020
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
上田 一之 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60029212)
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研究分担者 |
小嶋 薫 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (30312119)
木村 啓子 (小粥 啓子) 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (60262862)
吉村 雅満 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40220743)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2000年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
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キーワード | 水素 / 水素拡散 / 水素のイメージング / 電子励起脱離 / TOF-ESD / 低速イオン散乱 / シリコン / 中性化 / TOF / ESD / 二次元分布 |
研究概要 |
固体表面における水素の振舞いの研究は、今や最も新しい重要な研究題目の一つである。長い間水素の本質的な研究ができなかったが、本研究で実施した飛行時間型の電子励起イオン脱離法(TOF-ESD)は高感度高速でしかも励起ビームが低速の電子であることから試料のダメージが小さく装置は小型なのが特長である。しかしながら、定量性を確立する必要があった。本研究の所期の目的は1)低速イオン散乱装置をTOF-ESDの装置に組み込みH,Heイオンの中性化確率のエネルギー依存性(10〜200eV)の実験を行う。2)Heイオンビームによる水素原子の反跳(ERDA法)を利用してTOF-ESDとその場計測することでESDの水素の定量測定を行う。3)水素の拡散、中性化が試料の表面温度による影響を調べることであった。 1)に関しては実施できなかったかわり、測定システムの根本的な改良により、実質30倍の高速化に成功し、時間分解測光方式を実施したために、水素の吸着エネルギーの違いを、イオンの運動エネルギーの違いとして計測し、水素や酸素の化学状態分析ができることになった。2)に関しては、HeやNeのイオンビームによるERDA法とTOF-ESDとの同時測定に成功したので定量性が検討できるようになった。したがって、ある程度のデータ収集ができて解析できる段階になった。また、STMでシリコン上に徐々に水素を吸着させた場合、原子状水素により生成された個々の欠陥をSTM観察できてTOF-ESDと同時測定できていることから完成が間近い。3)に関してはパルス管冷凍機の可動により試料の低温下は達成されたため、水素の表面拡散やバルク拡散が測定できるようになった。もう少しの改良で拡散の活性化エネルギーの測定が可能である。
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