研究課題/領域番号 |
11450047
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
村上 敬宜 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10038010)
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研究分担者 |
福島 良博 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (40156774)
栄 中 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (00253477)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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キーワード | モードII型き裂進展 / 高強度鋼 / 応力拡大係数 / モードII型き裂進展下限界値 / トライボロジー / フラクトグラフィー / 摩擦 / √areaパラメータモデル / 高強度網 / モードII型き裂展下限界値 / モードII型疲労き裂 / モードIII型疲労き裂 / ΔK_<IIth> / ファクトリールーフ / HV / モードIIき裂 / モードIIIき裂 / 疲労き裂進展下限界値 / レール鋼 / ロール鋼 / 軸受鋼 / き裂先端特異性 |
研究概要 |
モードII疲労き裂進展下限界値ΔK_<IIth>は圧延ロール、歯車、鉄道レール、軸受などの耐久性(トフエボロジー特性)を決定付けてしいるにもかかわらず、この値を測定する方法は世界的にも確立されていない。研究代表者が独自に考案した、高強度の材料においても実験室的にモードII型疲労き裂進展を実現できる実験的手法を応用して、種々の材料のモードII疲労き裂進展挙動とモードII疲労き裂進展下限界値ΔK_<IIth>の評価を行った。独自に開発した試験方法により、HV=68〜803の広範囲の硬さの材料すべてにおいてモードII疲労き裂進展を実現でき、ΔK_<IIth>の値を得た。 また、モードII疲労き裂進展破面の特徴とΔK_<IIth>到達後のモードIへの分岐の挙動の観察と解析を行った。モードII疲労き裂進展破面はモードIの破面とは明らかに異なっていることを示した。 高強度鋼のトライボロジー問題への応用として、BUR用鋼(鋼板圧延用補強ロール鋼)についてモードIIき裂進展速度da/dNとモードII応力拡大係数幅ΔK_<II>の関係およびモードII疲労き裂進展下限界値ΔK_<IIth>を求めた。それらの値を用いてスポーリングが発生したBUR(鋼板圧延用補強ロール)のモードIIき裂進展挙動を定量的に評価した。モードIIき裂の応力拡大係数K_<II>の評価については、2次元接触応力場と無限体中の楕円き裂を組み合わせた簡易計算と体働法により正確な解析を行った。本解析によりスポーリングに至らない許容欠陥寸法の設定が可能であり材料開発を含めた今後のスポーリング防止の指針を示した。 さらに、S45C鋼のモードIIおよびモードIII疲労き裂進展破面をSEMおよびSPMを用いて詳細に調べた。モードIIおよびモードIII疲労き裂進展破面は同じ特徴を示していた。モードIIおよびモードIII疲労き裂の両方の先端近傍には同様の微細組織変化領域が観察された。モードIIおよびモードIIIの疲労き裂進展機構は本質的に同じであることを示した。
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