研究課題/領域番号 |
11450081
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宮本 登 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60003208)
|
研究分担者 |
小川 英之 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40185509)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
|
キーワード | 含酸素化合物 / 着火特性 / 熱分解過程 / 燃焼排出物質 / 炭素微粒子 / 間欠燃焼特性 / 噴霧特性 / NO生成特性 |
研究概要 |
本研究では、まずエーテル系を軸にカーボネート系、アセテート系あるいはアルコール系など各種含酸素化合物を対象として、その物性、基礎的な燃焼特性、実際の間欠圧縮着火機関での燃焼特性について系統的な解明を行った。 (1)各種化合物の基礎的な燃焼特性である含酸素化合物の発熱量、理論空気量、断熱火炎温度、平衡NO濃度などの特性値は、含酸素化合物の種類に殆ど関係することなく、それらの含酸素含有量割合によってほぼ一義的に決定され、酸素含有重量割合の増加にともなっていずれの特性もほぼ直線的に減少することが明らかにした。 また、通常のパラフィン系炭素化水素に比較して含酸素化合物の単位発熱量当たりのCO2排出量は、酸素含有割合の増加にともなって減少して低い値となるが、酸素含有割合がほぼ30w%以上では高い値を示すと共に、増加し始める。 (2)間欠燃焼における通常燃料への含酸素物質混合により、環境負荷物質の中の特に黒煙およびパティキュレートが著しく低減することを実証した。その低減効果は燃料中の酸素含有割合に強く支配されるが、含酸素物質の物性にも若干影響され、その沸点が低いほど著しくなる傾向があるのに対し、含酸素物質の分子構造の影響を殆ど受けない。 (3)その際の黒煙は、含酸素化合物の種類にほとんど関係することなくその酸素含有割合の増加によって直線的に減少し、量論比下であっても、酸素含有割合が38wt-%を越えると完全無煙になる。したがって、完全無煙であることから、間欠圧縮着火機関において三元触媒を利用し超低エミッション燃焼の可能性が示唆された。 (4)間欠圧縮着火機関においては、含酸素燃料の使用により通常の燃料に比べて熱効率とNOxが改善されることを明らかにした。前者は、燃焼期間の短縮にともなう等容度の増加と冷却損失の減少とに、また後者は、含酸素化合物における断熱火炎温度の低下にそれぞれ起因する。
|