配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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研究概要 |
R流体は,外部からの電場印加によって粘性を数ミリ秒のオーダーで可逆的に変化できる機能性流体であり,その特徴によりER流体を作動流体とする流体回路では,全く可動部を持たない電極部だけからなるERバルブを用いて流量や圧力を制御することが可能となる.本研究では,ER流体を用いたクラッチ,ブレーキ,ダンパ及びバルブ等の各種機械要素が電極対だけによって構成できるため小型化が可能であるという特徴を活かして,ER流体を作動媒体とするマイクロンステムの構築を目的に,以下の研究を実施した (1)ER流体を作動媒体とするマイクロンステムで多用される流れ場は,圧力流れ,せん断流れ及びスクイーズ流れの三種の流れモードに分けられる.三種類の分散系ER流体を取り上げ,0.1〜0.3mm程度のマイクロギャップをもつこれら二種の流れモードにおけるマイクロ流動特性を可視化観察によって明らかにし,それぞれのER特性との関連性について検討し,マイクロンステムに適した分散系ER流体とその応用に際しての最適な設計指針を提示した. (2)マイクロシステムの一例として,分散系ER流体を作動媒体とする3ポートマイクロERパルプと2つのERバルブとダイアフラム駆動部からなるマイクロアクチュエータとをフォトリソグラフィー法によって構築し,それぞれ流量制御特性とオープンループ制御及びPID位置フィードバック制御を適用した場合のダイアフラムの応答特性とからその性能評価を行った. (3)(2)のマイクロアクチュエータへER流体を供給するための,PVDF圧電フィルムをダイアフラムの駆動源として用いた分散系ER流体用ダイアフラム型マイクロポンプの開発を実施した.円形ユニモルフ型圧電フィルムからなるダイアフラムの印加電圧に対する変形解析を行い吐出流量について検討するとともに,実際に直径10mmの圧電ダイアフラムポンプを製作しそのポンピング性能を評価した.
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