研究課題/領域番号 |
11450108
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
安岡 康一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00272675)
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研究分担者 |
井深 真治 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70262277)
石井 彰三 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40016655)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2000年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
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キーワード | パワーデバイス / 赤外レーザプローブ / 高速ターンオン / キャリア挙動 / PINダイオード / デバイスシミュレータ / レーザプローブ |
研究概要 |
平成12年度では、前年度に開発した赤外レーザプローブによる測定システムをさらに高速高分解能化して、パワーデバイス内部のキャリア挙動測定方式を確立した。これによってナノセカンド応答の高速時空間分解データを得ることが出来るようになり、シミュレーション結果との本格的対比が可能になった。以下研究実績を項目別に述べる。 第一に、測定系では数十nsでターンオンするときのキャリア変化を計測可能とする数nsの時間分解能と、厚さ数百μmのデバイス内を位置分解測定するため数十μmの空間分解能が求められることを示し、ガウシアンビーム軌道計算、高速ディテクタの利用などを進め、最終的に空間分解能35μm、時間分解能5.1nsを有するシステムとした。 第二に、YAGレーザをシリコンウェハーに照射したときに生成される光励起キャリアを測定し、10^<18>cm^<-3>のキャリアが約50nsで生成される様子を明らかにした。このキャリア生成過程は計算結果とよい一致を示し、高速キャリア変化を計測できるシステムであることを実証した。高圧用PiNダイオードに矩形波状のパルス電流を通電してアノードカソード間のキャリア分布変化を計測した。シミュレーションとの比較検討を行った結果、すり鉢状の密度分布を観測し、p+層、n+層付近のキャリア密度はそれぞれ10^<17>cm^<-3>、nべース層が10^<16>cm^<-3>の低密度状態にあることを示し、又、密度の増加傾向もよく一致していることがわかった。 第三に、逆バイアス状態のPiNダイオードにパルスYAGレーザ光を照射することでオン状態とする高速光トリガスイッチの研究を進めた。逆バイアス電圧35V、YAGレーザ出力6.0mJにおいて50nsの高速ターンオン時間が得られ、どの空間位置でも一様に10^<18>cm^<-3>程度のキャリアが生成されていることを始めて明かにし、パワーデバイスのスイッチング過程でのキャリア挙動計測と制御に成功した。
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