研究課題/領域番号 |
11450112
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宅間 董 京都大学, 工学研究科, 教授 (50221370)
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研究分担者 |
山本 修 京都大学, 工学研究科, 助手 (70093333)
濱田 昌司 京都大学, 工学研究科, 講師 (20246656)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1999年度: 9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
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キーワード | ガス絶縁 / SF_6(六フッ化硫黄) / フロンガス / 混合ガス / 放電特性 / 地球温暖化効果 / 電力機器 / 変電機器 |
研究概要 |
SF_6(六フッ化硫黄)を用いるガス絶縁はGIS(ガス絶縁開閉設備)を初めとして主要な電力機器に適用されているが、SF_6の地球温暖化効果の著しく大きいことが問題になっている。本研究課題は、代替ガスとしてSF_6を使用しない「脱SF_6(あるいはSF_6レス)ガス絶縁」を提案し、特にc-D_4F_8(パーフルオロシクロブタン)を含む混合ガスの適用の可能性を調べたものである。 (1)電気的負性ガスを液化温度(沸点)の低い通常ガスと混合したときの液化回収率を求める式を導入した。またこれによって、SF_6/N_2からのSF_6の液化回収がきわめて困難であるのに対し、c-C_4F_8/N_2からのc-C_4F_8の回収ははるかに容易であることを明らかにした。 (2)c-C_4F_8とN_2あるいはCO_2の混合ガスの放電特性を広範囲の実験条件で調べ、SF_6あるいはSF_6/N_2の特性と比較した。ガス圧は0.1〜0.4MPa、試験電圧は直流、交流、雷インパルス電圧、電気的負性ガスの混合比は0、5、10、20、100%である。試験条件に依存するが、準平等段階におけるc-C_4F_8/N_2あるいはc-C_4F_8/CO_2の絶縁耐力は同じ混合比のSF_6/N_2とほぼ同等である。またc-C_4F_8を含む混合ガスでは、電気的負性ガスのわずかな混入で放電電圧が非線形的に増加するシナジズム効果がPd(ガス圧×ギャップ長)とともに顕著になることが分った。 (3)針状導電性異物を模擬した極端な不平等電解の場合もc-C_4F_8/N_2(あるいはCO_2)の火花電圧は、同じ混合比のSF_6/N_2とほぼ同程度である。交流でガス圧が0.3MPa以上では、c-C_4F_8/N_2の火花電圧は純SF_6の値より大きくなる。 (4)c-C_4F_8を含む混合ガスで純SF_6と同程度の絶縁耐力を持たせるには、ガス圧を上げるか機器の寸法を大きくする必要があるが、どちらの場合でもSF_6絶縁の場合よりGWP(地球温暖化係数)を10%以下に低減できる。この値は同じ混合比のSF_6/N_2と比べて約1/2である。
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