研究課題/領域番号 |
11450127
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
宮里 達郎 九州工業大学, 情報工学部, 学長 (90029900)
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研究分担者 |
孫 勇 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (60274560)
今村 恭己 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (60037950)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 炭化珪素 / 水素プラズマ / スパッタリング / シリコン基板 / GeCバッファ層 / 低温成長 / SiC / Si界面 / 界面ストレス / プラズマスパッタリング / 成長初期段階 / 活性化エネルギー / 格子不整合 / 3C-SiC薄膜 / エピタキシャル成長 / 内部応力 / 初期段階 / 欠陥 / 成長メカニズム |
研究概要 |
3C-SiC結晶とSi基板の間に約20%の格子ミスマッチと約8%の膨張係数の差が存在するため、Si基板上で成長したSiCには多くの結晶欠陥が含まれている。更にSi基板は1000℃以上の温度でロスしはじめるため、Si基板上に高品質なSiC結晶の成長には多くの問題を解決しなければならない。これまでSi基板表面の炭化法やSiCバッファ層などが応用されましたが、Sic/Si界面が形成される限り以上の問題は完全に解消できない。 最近、SiGeC材料は、Ge/Si界面におけるバンド構造や応力などの調整に有効であることが報告されている。Si、Ge、C原子には原子径や結合長さや結合強度などに大きな差があるため、SiC/Si界面の応力吸収にも有効であることは考えられる。たとえば、Si基板上においてSiC結晶を成長する場合、C原子はSi基板内部に拡散し、Ge原子はSiC結晶内部に拡散すれば、Si格子は圧縮されSiC格子は膨張されるので、SiC/Si界面の応力は緩和されると期待できる。 本研究では、約600℃のSi(100)基板表面に水素プラズマスパッタリング法でGe_<1-0.63>C_<0.63>バッファ層を作製し、基板温度を850℃まで上げSiC結晶膜を成長した。バッファ層の厚さを変えながらSiC結晶性質に対するバッファ層の影響を調べた。実験結果によると、バッファ層の厚さはSiC膜の結晶性に強い影響を与え、薄いと厚い両極端では良い結晶性が得られず、約5nmの厚さでは高い結晶性を持つSiCが生成される。更に水素プラズマの利用によって膜成長の前駆体としてのSiやCのラジカルはプラズマに活性化され、SiCの結晶化温度が下がり850℃程度の基板温度で3C-SiC結晶膜の成長は可能であると判った。
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