配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
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研究概要 |
Si/SiO_23Dフォトニック結晶のSiを部分的に除去し,その空隙にTEA法(溶液浸漬法の一種)によりCdSを充填することでCdS/SiO_2周期構造を形成した。また,InP基板上に形成したSi/SiO_23Dフォトニック結晶層を部分的に除去して基板を露出させ,そとにInGaAlAs系MQWを選択成長させた。その後,スパッタリング法による一括形成を試みた。 材料系の探索的な検討を行った結果,Si : SiO_2スパッタ膜からアニールなしで白色発光が得られた。SiO_2(65mmφ)上に1〜4枚のSiタブレット(20mmφ)をのせたものをターゲットとし,溶融石英基板上にrfスパッタで成膜する。Siタブレットの枚数がサンプル番号に対応する。基板加勢はしない。成膜後のアニールなど,後処理は一切行わない。Siタブレットが1〜2枚のサンプルについては白色の発光が見られ、3〜4枚のサンプルでは発光が観測されなかった。すなわち,発光に対する臨界条件があることが分かった。発光したサンプルでは,フォトルミネッセンスは共に0.4μm以下〜0.83μm以上に及ぶ広いスペクトルを示した。SiO_2基板をレファレンスとして透過率を求め、さらに透過率のリップルから屈折率を求めた。透過率から吸収係数を求めたところ,吸収端はSiタブレットの枚数が少ないほど高エネルギー側にシフトしていることが分かった。 SiO_2に比べて屈折率が高くなると共にa-Siに比べて吸収端が高エネルギー側にシフトするため,発光素子以外にも,可視域における光導波路としての応用も期待できる。本手法はアニール不要の簡単なプロセスで白色発光が得られることの他にも,平坦性が良いため種々の薄膜型素子との整合性が良い,化学的にも安定である,といった特長を有する。
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