研究課題/領域番号 |
11450173
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造工学・地震工学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
北浦 勝 金沢大学, 工学部, 教授 (70026269)
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研究分担者 |
宮島 昌克 金沢大学, 工学部, 教授 (70143881)
高田 至郎 神戸大学, 工学部, 教授 (40027280)
鈴木 有 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 教授 (90027235)
村田 晶 金沢大学, 工学部, 助手 (30283097)
吉田 雅穂 国立福井工業高等専門学校, 講師 (90210723)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 地震被害 / 強震記録 / 応答スペクトル / 疲労応答スペクトル強度 / リアルタイム地震被害把握 / 疲労応答スペクトル / 震害新指標 |
研究概要 |
本研究は、地震時の構造物被害と良い対応のある震害指標を、構造物の疲労破壊の観点から提案し、地震被害を早期に把握するために資することを目的としたものである。このような観点から、地震動に対する構造物の応答振幅の最大値のみならず、応答振幅の繰り返しを同時に考慮する疲労応答スペクトル強度を提案し、タイプ別地震動のみならず各種の地震動による構造物の疲労応答スペクトル強度を算出し、変位、速度、加速度の3応答の組み合わせを総合的に考察した。 また、提案された疲労応答スペクトル強度が木造建物、上水道管路の被害率とどのような相関があるか被害相関解析を実施した。また、本指標が既往の他の指標に比べ十分有意となるか確認するため、既往の被害指標である最大加速度とSI値を例に取り比較検討を行った。以上のことにより、種々の構造物被害に対して精度良く本指標が適用できることを明らかにした。 つぎに、提案した疲労応答スペクトル強度が構造物の被害をどの程度表現できるかを調べるために、木造構造物の倒壊要因の1つである接合部に対象を置いた模型を用いて、振動台による加振実験を行い、その模型の最大変位とFSI値との関係について比較・検討を行った。この結果、小さな応答加速度で繰り返し回数が多い場合と、大きな応答加速度で繰り返し回数が少ない場合とは、模型に同様な被害を及ぼしたことから、繰り返しの効果を検証できた。 さらに、リアルタイムに地震被害を把握するために時系列的に指標を算出し、構造物破壊と疲労応答スペクトル強度との関係を評価するために、地震波時刻歴と累積FSI値の関係を調べ、繰り返し特性の異なる地震動によるFSI値の指標値累積の時系列的変化を検討した。このことより、累積FSI値が急激に増加する時間区間において比較的大きな変形が連続することから、リアルタイム性を考慮した本指標の適用が可能であると言える。
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