研究課題/領域番号 |
11450180
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
龍岡 文夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70111565)
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研究分担者 |
早野 公敏 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40302632)
内村 太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60292885)
東畑 郁生 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20155500)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
2000年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1999年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 地盤材料 / 変形特性 / 時間効果 / 粘性効果 / 年代効果 / クリープ / 応力緩和 / ひずみ速度の影響 / ひずみ速度 / ひずみ加速度 / リラクゼーション / ageing |
研究概要 |
軟弱・硬質粘性土、砂礫、堆積軟岩、セメント改良土などの広範囲な地盤材料の変形特性に対する時間効果を理論的及び実験的に研究し、以下の結論を得た。 1)時間効果(time effect)は、次の種類に大別できる。 a)粘性効果(viscous effect):時間経過によって変化しない物性(弾性的変形特性、非粘性非可逆変形特性、粘性効果係数等)を持つ構成要素からなるモデルによって説明できる時間効果。次のように様々な載荷履歴を与えるた実験で観察できる。 (1)異なる一定のひずみ速度に対する応力・ひずみ関係の比較。 (2)ひずみ速度が変化したときの応力・ひずみ関係の変化(特にひずみ速度が急変した時の変化)の観察。 (3)クリープ変形。 (4)応力緩和。 (5)クリープ変形や応力緩和後に元のひずみ速度で単調載荷を再開した時の変形特性。 b)年代効果(ageing effect):時間経過によって変化する物性(弾性的変形特性、非粘性非可逆変形特性、粘性効果係数等)を持つ構成要素からなるモデルによってはじめて説明できる時間効果。 a)に関しては、除荷時の変形特性の時間依存性も、理論的ばかりではなく、実務的にも重要な課題であり、系統的な実験により、ある程度以上除荷してからクリープ実験を行うと載荷時とは逆方向にクリープ変形が進行することが分かった。 2)以上の時間依存性を詳細に検討して、適切な構成式を開発するためには、上記1-a)に示したような5つの異なる荷重履歴を単一の供試体に与えるような室内試験を行う必要があり、今回の研究でも系統的に行い、これらの試験法を確立した。 3)上記の粘性効果と年代効果を適切に表現できる構成モデルの開発を行った。 a)粘性効果を表現するモデル (1)Original isotach model:現在の応力状態が現在のひずみとひずみ速度に依存する。応力緩和が表現できないなどの決定的欠陥がある。 (2)New isotach model:ひずみ増分は弾性成分と非可逆性分の和から、応力成分は非粘性成分と粘性成分の和からなり、現在の応力状態は現在の非可逆ひずみと非可逆ひずみ速度に依存する。このモデルは一部の粘性土と、堆積軟岩に適切である。 (3)TESRA model(temporary effects of strain rate and acceleration):現在の応力は、「非可逆ひずみの増加により増加する粘性成分と増分と非可逆ひずみ速度の増加により増加する粘性成分の増分」の和を非可逆ひずみの増加と伴に減退するとして積分することにより求まる。貧配合の砂に適切である。 (4)General TESTA model:上記TESRA modelにおける減退の率は、非可逆ひずみの増加とともに増加するとしたモデル。良配合の礫、一部の粘性土に対して適切である。 粘性効果と年代効果を表現するモデル:弾性的変形特性、非粘性非可逆変形特性、粘性効果係数等が時間と伴に変化するモデル。
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