研究分担者 |
大嶺 聖 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (60248474)
久場 隆広 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60284527)
安福 規之 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (20166523)
平井 貴雄 三井化学産資(株), 研究所, 課長(研究職)
島岡 隆行 福岡大学, 工学部, 助教授 (80202109)
福田 直三 復建調査設計株式会社, 山口支店, 支社長(研究職)
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研究概要 |
本研究では,廃棄物を活用した地盤材料の安定性および環境評価について,以下のことを明らかにした. (1)焼却灰と粘土の混合地盤の工学的性質の把握 ・焼却灰と粘土の混合の中型三軸試験を行い、圧縮性、せん断剛性およびせん断強さと粘土分含有率の関係を調べ,粘土含有率約30%までは焼却灰のみの場合とほぼ等しく,限界状態の摩擦角は焼却灰と同程度であることが示された. ・焼却灰と粘土の混合の透水試験を行い、複合地盤としての透水係数を算定し,粘土含有率が20%を越えると大きく低下することが示された. (2)カラム試験による焼却灰と粘土の混合材料の溶出特性の把握 ・粘土による重金属の吸着およびアルカリ緩衝能が大きいことが明らかとなった.その結果,都市ごみ焼却灰に粘土を混ぜることにより有害な重金属の溶出抑制が可能であり,周辺地盤に与える福を軽減することができる. (3)複合材料としての力学特性の把握とそのモデル化 ・これまでに提案している混合体モデルをもとに,軽量複合材料の変形係数および破壊基準について評価を行った.また,評価式は従来の実験結果を十分説明できることを示した. (4)廃棄物処分場での利用法 ・焼却灰と浚渫土の混合地盤としての海面埋立ては,力学的および地盤環境的観点において焼却灰を単体で埋め立てるよりも有効である. ・焼却灰に粘土とセメントを添加して,処分場跡地を高層化することにより,汚染物質の拡散を防止し,早期に地盤を安定化させることができる.
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