配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1999年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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研究概要 |
都市部の緑地解析には近年利用が可能となった高分解能衛星データの利用が有効と考えられる.本研究ではまず始めに,今後の利用が期待されているIKONOSデータと,従来の緑地分析に最も頻繁に使用されてきたデータの1つであるLANDSATデータとを比較することによって,高分解能衛星データの緑地分析への有効性を検証した.有限な都市空間に住民が十分な充足感を得るように緑地を配置するためには,綿密に練られた緑地計画が必要であり、また計画実現性のためには現状の正確な把握が必須となる.そこで,都市内に分布している公園等の比較的大きなスケールの緑地,街路樹や庭園等,小規模の緑の分布状況をERDAS等を用いて解析した。さらに,IKONOSデータから得られた緑地データをもとに緑地の空間的配置構造を数値化する指標(GDI、GCI)を提案した.それらの数値指標を用いた分析対象としては名古屋市と佐賀市を取り上げ、緑地の配置構造の比較分析を行った結果、次の知見が得られた.(1)名古屋市の緑地は,佐賀市の緑地に比べて分散した傾向にある.(2)名古屋市における商業地の緑地は,その低い緑被率にもかかわらず比較的集中した傾向にある.このことは都市公園に隣接するという立地特性に起因する.(3)名古屋市における住宅地の緑地は,その比較的高い緑被率にもかかわらず分散した傾向にある.このことは庭などによって形成される分断された多くの微小緑地の存在に起因する.また,それにより名告屋市の集中した緑の連続性が失われている.
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