研究課題/領域番号 |
11450216
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築環境・設備
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鉾井 修一 京都大学, 工学研究科, 教授 (80111938)
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研究分担者 |
本間 義規 岩手県立大学, 盛岡短期大学部, 講師 (90331272)
永井 久也 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (40283402)
永井 久也 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (52040538)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 凍結・融解 / 熱水分同時移動 / 土壁 / 凍結被害 / 夜間放射 / ファイバーグラス / ポテンシャル / 平衡含水率 / 内部結露 / 降水 / 非線形方程式 / 発泡系断熱材 |
研究概要 |
建築壁体には周期的及びランダムな外界条件が作用し、これらの挙動が凍結・融解過程に大きな影響を及ぼす。また、水分拡散係数及び0℃以下における材料のポテンシャル-含水率関係が結果を左右するため、これらの材料物性値が大きく異なる種々の建築材料に対しての検討が必要となる。以上の観点より、本研究では、外気側が周期的およびランダムな外気温変動にさらされた建築壁体における凍結・融解過程の性状を、実験室実験における測定および熱水分移動理論に基づく解析により明らかにすることを目的とする。壁体材料としては、土壌、グラスファイバー、ALCを検討対象とする。 本研究により、以下の結果を得た。 1.カナダ国立研究所・建築研究部門との共同研究により、断熱材料としてグラスファイバーを用いた凍結融解実験を行なった。ガンマ線装置を用いることにより、材料を破壊することなく材料内部における含水率・含氷率を連続的に測定し、凍結・融解過程における含水率(含氷率)分布の経時変化を明らかにすることができた。 2.一定の外気温にさらされたグラスファイバー建築壁体における凍結・融解過程の正常を、熱水分移動理論に基づき解析した。その結果、材料中における温度・含水率分布の2次元性を考慮することにより、凍結過程に関しては十分満足の行く結果を得ることができた。 3.ALCを検討対象として、凍結・融解過程の解析を行い、すでになされている一定外気温下における破壊実験の結果と定性的に良い一致を得た。 4.種々の壁体における凍結被害、主としてクラックの発生状況の調査を京都を中心に行い、非常に多くの被害事例を見出した。また、それらの発生原因の推定を行なった。 5.降雨や夜間放射などの外乱が凍結・融解過程に与える影響を、関西など比較的温暖な地域について検討し、その影響が大きいことを示した。
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